刀剣サニワ創作イメージ話
色々な刀剣設定を無視…というよりw
俺得視点の妄想を書いただけの他愛もない審神者の本丸話
【奏曲鐶《カナデクルワ》】茶肆期目(四期目)、気ままに更新開始です。
これまでと同じく自由に妄想して書いていますので、
苦手な方は即脱出して下さいませm(__)m
今回は、『百鬼夜行と審神者セキ』についてです。
※入電改変版です。(&三日月極め帰還シーン有り)
ゲーム内イベントの台詞のネタバレがあります。
防/人作戦の創作審神者視点の改変版の妄想設定も入ります。苦手な方はご注意下さい。
では妄想メモを…
※いつもよりも文字数が多いので、字を小さくして投稿しています※
読み難いのでご注意下さい
前回までの創作審神者物語はコチラ↓
〔一期・二期〕記跡ノ沙庭~創作唄~ | 砂水* #pixiv
https://www.pixiv.net/novel/series/1032675
〔三期〕記跡ノ沙庭【囃子】~創作唄~ | 砂水* #pixiv
https://www.pixiv.net/novel/series/1238543
〔茶肆[ちゃし]期目(四期目)更新中〕
記跡ノ沙庭【奏曲鐶】~創作唄~ | 砂水* #pixiv
https://www.pixiv.net/novel/series/10674913
》第七話
【月詣夜行と夢境ノ跡】《零》
審神者就任六周年を迎える月より四ヶ月前の春、、
…それはまもなく満月🌕️が近付いたころだった…
「おや、修行からお帰りのようだ」
三日月の景趣を背に、近侍の初めの一振である極めた歌仙兼定が言う。
〔修行帰還〕
「作られた時と同じくらいには、斬れるようになって戻ってきた。使ってくれると嬉しい」
その神々しく輝く刀剣は
極めた三日月宗近…だった…
その夜🌃
三日月色の器の酒が届き、
「…よろしければ、いかがですか?」
と審神者セキが、
極めた三日月宗近を月見酒に誘う。
「…お主に、酒に誘われるようになるとはな」
盃に映る月を眺め、極めた三日月は呟く。
「…俺も、このような時が来るとは思っていませんでしたが…でも」
そう言い、審神者セキは極めた三日月に微笑みかける。
「…俺は、貴方が、この本丸の刀剣として…無事に帰還して下さって、本当に嬉しく思っています」
その笑みに、
極めた三日月は
あの日を思い出す。
本丸を、危機から守るため、
この刀剣三日月宗近で
この審神者であるキトウセキの霊力を
捕らえようとしていた時を…
そして、
そんな三日月宗近を
審神者セキは、それを知った上で
刀解するわけでもなく、
自身の“刀剣【キ】トウ セキ《記【鍵】棟 跡》”で
真っ向から対峙してくれたことを…
その問いかけに
三日月宗近は
本来の心に気付く
三日月が守りたいものは
この本丸だけではなかった
審神者セキと共にある本丸を守りたいと本当は望んでいたことを……
「…主、おれは…」
そう静かに呟く極めた三日月
「?」
審神者セキが不思議そうに見ると
「…いや、今宵はよきかな…だな」
と極めた三日月は言う。
フフフ
「そうですね」
審神者セキの前で
あまり三日月宗近らしい表情を見せずにきた三日月が、それ相応の表情をした極めた三日月を見て、審神者セキは穏やかに微笑む。
その審神者セキに
『…まだ語るべきではないだろう…
…おれは紛うことなく、
この本丸の一振目、三日月宗近なのだからな…』
と心の内で呟いた。
*
*
*
人の姿が2つ、靄の向こうに見えた
その一つがこちらに気付いたように視線を向けつつ、告げる
「そうだな、、、俺の名は、三日月宗近。、、、朧の。、、、朧月、とでも呼ぶか?」
ー朧月、、?ー
その声と瞳に、俺は、、、
*
審神者就任八周年を迎え、数日経ったある日、、、
そんな夢を見た。
夢であると信じたかった、、
でも、、、
その日、敵が大きく動き、、対百鬼夜行迎撃作戦が始まってしまった。
、、、そして、、
[「朧月、、その存在に心あたりは?」]
「俺は…」
容疑がかけられている俺は、即、疑われ、
俺はひとりになるように指示された、、
そして、書斎で通信画面越しに面談という名の事情聴取を受け、狐ケ崎に問われる。
*
「主が、謹慎!?」
近侍をしていた極めた蛍丸が審神者の書斎前で声をあげた。
今回、この本丸の担当クダギツネが行方不明の為、代理で黒い管のくろのすけが指示を伝える。
「はい。敵が動き出した為、敵の動きが一時落ち着くまで、疑いのある審神者は、書斎にて謹慎するように、と指示が出ています。
審神者の謹慎が解かれるまで、この本丸は、この作戦への出陣は許可されません。」
そこに、初めの一振で教育番長である極めた歌仙、側近刀剣である総務番長の山姥切長義と蔵番長でもある南海太郎朝尊がいた。
南海「これはなかなか…」
長義「書斎にて、とは…ね」
極め歌仙「その指示は……本気で言っているのかい?」
極めた歌仙は信じられないというような表情でくろのすけに問う。
そこに
[「はい。そういう指示ですが、安心してください。“そのような場合”の対応は学んでおりますので」]
書斎の扉の向こうから審神者の声がする。
極め歌仙「しかし…それでは…」
と、言うと
「…こちらの審神者は“元は刀剣”です。何も問題はないと思いますが」
と、政府狐の淡々とした表情でくろのすけが言う。
「…」
その場の皆が黙る。…と
「…まあ、あの“本丸の機能不全”の状況下よりはまし、ということだろうな」
その書斎近くに極めた三日月宗近が現れた。
「…極めた三日月」
と、極めた歌仙が言う。
[「…はい。あのような事態よりはまだ…と言いましてもご心配をおかけしているのは変わらないのですが…」]
審神者の声に、極めた歌仙は顔は見えずとも、どんな表情をしているか、はすぐにわかった。
極め歌仙「…主」
極め三日月「おれたちに出来るのは、主を信じて待つのみ…そうだろう?」
極めた三日月は、あの大侵冦が起こる前よりも穏やかな表情で書斎前の皆に微笑みかける。
極め歌仙「…そうだね。僕たちは主を信じて、この本丸を守ろう。」
極めた歌仙は、あの就任記念五周年のあと、己の決意を語った審神者を思い出し、そう皆に言う。
その、皆が落ち着いた様子に
「…では、この本丸の特殊契約として、審神者がその“役”を果たせぬ状況の為、本丸の判断を初めの一振、極めた歌仙兼定に一任します」
と、政府狐としてくろのすけは、淡々と指示を伝える。
[「よろしくお願いいたします」]
審神者の声がした。
極め歌仙「安心してくれ。就任八周年を迎えた本丸の初期刀剣として、しっかり担ってみせるよ」
と極めた歌仙は、審神者が安心できるようにいつもの様子で声をあげた。
「はーい!近侍はおれのままでいいんでしょう?おれ、変わるの、やだかんね!」
極めた蛍丸もいつもの調子で声をあげる。
その穏やかな雰囲気に
クスっと審神者はつい笑い、
[「では、極めた歌仙さんと協力して、本丸をよろしくお願いいたします」]
と言う。
極めた歌仙も
「主が言うなれば、そのようにしよう」
といつもの様子で言う。
「やった~!」
極めた蛍丸は緊張感のない様子で言う。
「やれやれ…」
緊張感のなさに長義はため息をする。
「…さて、これからどうなるか…」
と南海太郎は、いつもの手帳に何かを書きながらぶつぶつ呟く。
長義「…さて、書斎が使えない今、まずは書斎の変わる場所を準備しないとだね」と長義は総務番長として、提案する。
極めた歌仙「ああ、その通りだ」
と長義と共に書斎から移動していく。
その最後に
「主、おれの声が聞きたくなったらいつでも呼んでよ!」
と極めた蛍丸が書斎の扉に言う。
[「はい。わかりました」]
審神者が穏やかな声で答える。
それに
「んじゃね、主」
と極めた蛍丸は去って行った。
その様子をそっと見つめ、極めた三日月も去っていった。
審神者を監視する為の通信画面から声がする。
今は、狐ケ崎が様子を視ているようだ。
[「朧月について、話しておかなくてよいのか?」]
「…はい。俺は皆さんの判断を信じていますから…お任せしたいと思います」
その審神者の言葉に狐ケ崎は、
“謹慎”という言葉を口にした審神者セキを思い出した、
*
「俺は…答えられません」
[「…どういうことだ?」]
「…俺が口(声)にしてしまったら…“そうなる”気がして…」
そう、はりつめた様子で審神者はうつむくと
「…お願いします…俺を謹慎にして下さい。今、俺に無実を晴らせるすべはありません。
でも、せめて、この事象の事実に俺が関わらなければ……」
その切実な言葉に狐ケ崎は、
[「…わかった。ただし、謹慎解除は“いつになるか”わからない。
それでも、か?」]
と問うと、
「…はい。」
そう、狐ケ崎を見た審神者セキの瞳は曇りもなかった。
*
その日、その本丸は対百鬼夜行迎撃作戦に参加せず、夜を迎えた。
「主、何もなく1日が終わるよ。、、かわりはないかい?」
この本丸の全ての判断を任された初めの一振り、極めた歌仙兼定が審神者の書斎前で中の審神者に声をかける。
[「はい。大丈夫ですよ」]
その声色は、謹慎開始から変わり無いように感じる。
そこに
「主〜!今日もしっかり近侍してたから安心してね!」
近侍の極めた蛍丸がやってきて書斎の扉前で声をあげる。
[「はい。ありがとうございます」]
その声色もいつものように感じる。
「またね!主」
そう言うと極めた蛍丸は書斎前を去った。
それを見送り、
「では主、また」
と極めた歌仙も書斎前を去った。
すると、、
「主は、何か言い忘れはないか?」
一振り、極めた太刀が現れた、、
[「極めた三日月さん、ですね?どうしましたか?」]
書斎の中から審神者はその太刀の一振りに声をかける。
「、、、おれを声でわかるようになったか?」
[「まあ、そうですね」]
と審神者はいつもよりも淡々と応える。
「、、主は、、」
と極めた三日月が話し出すと
[「俺は皆さんを信じているだけですから」]
と審神者は極めた三日月が話す言葉と重なるように告げる。
極めた三日月は
「、、そうか」
と少し視線を落とし、告げ、
「どうやら、総務番長が来たようだな」
と言い立ち去った。
その逆の方から足音がする。
「お邪魔だった、かな?」
総務番長の山姥切長義だ。
[「いいえ、そのようなことはないですよ」]
と審神者はいつもの様子で言う。
その声色を聞きつつ、
「“謹慎”なんて手間がかかるようなことを、、
提案したのは、君、だろう?」
その長義の言葉に
一瞬、きょとんとするような間があり、、
フフ
と小さく笑い声がすると
[「さすが、、ですね。表情もご覧になっていないのに、、まさか見抜かれているとは」]
と、少し気が緩んだような声色で審神者は言う。
その様子に
「初代監査官として、どれだけ君の管理をしてきたと思っているのかな?
、、君が考えそうなことは、すぐわかるよ」
といつもの少し偉そうな様子で言うと、
「政府なら、本丸ごと“止めた”方が“楽”だからね」
と、これまでの政府のこの本丸に対しての対応を思い出し告げる。
[「そうでしょうね」]
審神者はその言葉に自らの“健康診断”で政府の役人から言われた言葉を思い出すように言う。
その思いふけるような間に、
「相変わらず、無茶をする、、」
と長義が珍しく複雑そうな表情をし呟くと、
いつもの様子で顔を上げてマントを翻す、
「まあ、君は本丸を信じることに専念すると良い。おれは、総務番長として、本丸安定の為にどんな手も使うとしよう」
と、さっき去っていった極めた三日月宗近を思い出し言った。
その長義の言葉に
[「はい。総務番長のご判断にお任せします」]
と審神者は、長義への信頼を口にする。
その変わらずの様子に、
「当然、かな?」
と長義は言い、
「では、また」
と背を書斎に向け、去っていった。
*
次回、《一》