【墓場の悪魔と亡骸と*6 *6*6 *】6/6 | Lun@r eclipse-幻月[第二楽章]

Lun@r eclipse-幻月[第二楽章]

DTブログ『ash~夢ヲ狩ル子供』別館ver
ココは、DREAM Town ノ 裏の色。。
白がアレバ、黒もある。。
でも、曖昧・・ダカラ、灰色― ash ―・・・
ココは、~ash~灰色ノ夢。。。

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《悪夢のさいはてに、“それ”は存在した》


*6*6*6*


墓荒らしの悪食死王エウリノームは、朽ちた墓場で声を上げた。

「もっともっとどす黒い欲に塗れた貪欲にして美味な「肉」はないものか…!こんなボロい墓場では、平凡過ぎて飽きる!」


白いドレスに幼い容姿。
端から見れば可愛らしい幼女にも見えなくもないその姿と声で、墓を暴きその“肉”を喰らった口を赤く染め、つまらなさそうに口を尖らせた。

この者には、AsH世界(夢の町の闇の世界)にやってきた仲間がいる。
赤黒い美しい悪魔アスタロトと口汚い死神のゲテ。
そこに悪魔たちの暇潰しを埋めるために存在する寓話という人間を捨てた語り部。


アスタロトは、寓話による力である程度の暇潰しは埋まっているようだ。ゲテは、アスタロトを気に入っている。彼女が満足していれば、己は問題ない様子だった。

しかし、エウリノームは“食に飢え”はしないものの奇っ怪さには欠ける、というところのようだ。
死の王という名を持つ悪魔が、ただ食事のためだけに墓場を荒らすのはどうもつまらない…

AsH世界で彼女らが住まう館の主は、最近なにやら忙しいらしく「ムラサキアタマ」と言っても前のように歯向かっては来ず無視する始末。

あまりのつまらなさに、館を自らの災禍の大鎌で半壊にしてやろうか、と考え始めていたところだった。


ぐぅ~‥

どんなにつまらなく平凡でも“空腹”はやってくる。
仕方なくまた、朽ちた墓場を見回した…すると墓場の奥に、
真っ青な葉が茂る木が見えた。
‥青、とは緑の比喩ではなない。
まさしく“青色”の葉なのだ。

こんな木は、“魔界”では珍しくもないが、AsH世界ではエウリノームは見覚えがなかった。
少しの興味で木へ近づくと、きの根元に穴が掘られ、そこに無理やり押し込められたように青い棺が埋まっていた。

『棄てられた棺か?』

そう思い、棺の蓋に手を伸ばすと‥


バチンッ!!
青い光が放たれ、“666”という数字が浮かんだ。
エウリノームは、久しぶりに面白そうに笑い、

「は!そんな低級魔族や悪魔の結界など、この死の王には無意味だ!!」

と言い、
災禍の大鎌を空間から引き摺り出し、得意気に棺に向けて降り下ろす。

エウリノームが言った通り、あっさり結界は破られた。

「さて!低級どもが隠したくだらないものを見てやるか!」

可愛らしい容姿の死の王は、得意気に棺をあける。


…と、

「…子供?」

思わず、エウリノームはあっけにとられて呟く。

青い棺の中には
黄昏時の夜空に似た青髪の少年が横たわっていた。
しかも、傷ひとつ見られない。
青白い肌からして、死んでいるのは確か…だが

「…気味が悪いな…」

エウリノームも、だが、魔族や悪魔にとっても“子供”は贄としては極上の贄。
それが、魔の者の手に堕ちず、さらに死因となるような傷ひとつもなく、棺に入っていた。
しかも“結界”付きだ。


「コイツは…」

何かを直感し呟いた時、

“目が合った”


エウリノームが、
その死んでいる少年の緑がかった瞳と。


「!?貴様!?生きているのか!?」

そう叫んで、大鎌を向ける。その目を開けた少年はエウリノームの威嚇に動じず、ゆっくりと寝ていた棺から起き上がった。

周りを珍しげに見回り、またエウリノームを見つめる。

何もしてこない様子にエウリノームは、

「貴様、何者だ!?」

とまた、さっき以上の鬼の形相で威嚇した。


「「…………」」


少年は何を言われているかわからないようだ。さらに“言葉”を発しない。“表情”も無表情だ。

その姿に何かを確信したように、大鎌を下ろした。

「‥そうか、貴様は“魂(心)”無き亡骸か」


子供の贄の価値は、やはりその“魂”にある。
その“魂”が無ければ価値は半減する。

けれど、半減したからといって喰われない理由にはならない。‥つまり

「…子供で聖職者か?」


上級魔族や悪魔なら、アスタロトのように聖職者をあえて贄として貶めることもあるが、低級には厄介な存在。

「…貴様のようなのは空っぽな“肉”には興味がない!とっとと去れ!」

と言い、また朽ちた墓場に戻りかけた時、


《悪夢のさいはてに、“それ”はあった》


死王エウリノームは“青髪の少年”をあの館の主‥死神ティアルが気にかけていたことを思い出した。



「…仕方ない、この死王エウリノーム、が貴様の“魂が美味しかったかどうか”ぐらいは確かめてやるか?ついてくるがいい!!」



エウリノームは、新たな玩具を見つけ、少し楽しそうに笑い、少年を見た。


その少年の胸に黒い石が鈍く光っていた……


《悪夢のさいはてに、“それ”はあった

青い葉が茂る木の下に
魔の者から拒まれた
青い棺が佇む


棺に眠る少年は
魔の者さえも畏れる漆黒の悪夢を宿す


古に救世主として引き継いだその“姿”だけを象って……

躯は求めている

自らに宿す“魂(悪夢に染めるそれ)”を……


青い棺が
AsH世界に堕ちてきた

何かに導かれるように…………》



*6*6*6*


サタン日
【墓場の悪魔と亡骸と*6*6*6*】6/6


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小説作:砂水雫☆*
キャラ[死王エウリノーム]作者:黒鬼 様