
「ナニ‥?
“願い事”が叶イソウナノニ‥ウレシクナイノ?」
赤髪の女は言う。
「―‥“願い”?
いつ、己(オレ)がソレを口にした‥?」
女を見ずに、己(オレ)は言った。
赤髪の女は微笑して、
「―‥“本当ハ望ンデイタ”クセニ…。
“神聖ナル存在”ヲ闇ニとらエ――‥
我が力(獲物)ニスルコトヲ…。」
と言い、己(オレ)の首に腕をまわす。
バッ!
己(オレ)はその腕を払うように女から離れる。
「―‥うるさい―――‥
あんたに言われる筋合いはナイ‥!」
赤髪の女―‥
この悪夢の住人…赤い魔女は…
全てを見通しているような面持ちで言う。
「“ココ”にイルとナンデモミエル。
“闇に隠してイルその心”が―――‥。
―‥大丈夫‥コノ世界はすでにアナタの手中にあるもの――‥
“すぐ”願いは叶うわ…」
その言葉に己(オレ)は何かを感じ、言葉を失う。
『ソレは‥どういうコトだ。
ヤッパリ‥
この闇は己(オレ)の“その願い”のため、
“己(オレ)‥光‥の心”を呑み込もうとしているのか‥?』
1人‥町を一望できる館の上で眺める‥
光を求める闇が共存することをやめ、
着々と、光を喰らい始めている―‥
夢売り屋の店長であり“夢食いバグ”でもあるユーノがどれだけ調整しても
溢れる闇は、いつか零れ出し‥
“夢(光)”を壊してしまうだろう。
その調整をしているつもりが‥
“己(オレ)”に扱いきれていない‥ハズの闇は、
今‥己(オレ)…闇の願いのため、
“ココ”へ“光(獲物)”誘き出すために‥
「―‥何だよ‥ソレ‥じゃあ、ヤッパリ――‥」
己(オレ)は
1度も視ていない“自らの心”を
読んでしまった―――‥。
H25.12.19
Samina*
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