会員制ふみサロンで課題本を通してリブリオエッセイを書いてます。
今月の課題便は、「成功している人は、何故神社に行くのか?」著者は、八木龍平氏です。
成功者が神社に行くという話は、よく聞く話で気になるところ。
神社の内容とする本や話など読む!聞く!派です。
今回は神社つながりで小学生の時に出かけた縁日関連から書いてみました。
小学生の頃は、早寝だあったこともあって夜に出かけることは、とてもレアな事でした。
では、エッセイはここから。。。。
季節は、夏。ある日の夕暮れ。
両親に連れられ、山の階段を下っていくと、
その山のふもとに神社があった。階段を下りながらその神社の前の広場に目をやると
魅力的な色彩の光が見えてきた。
その広場には、所狭しと入り組むように夜店が並んでいる。
時間と共に人が増え賑やかになっていった。
初めて見るこの景色に魅了され心躍った。
ワクワクしながら右に左にキョロキョロと辺りを見ながら、両親の姿を見失わないように後を歩いた。
大きなわたあめに驚き、金魚すくいやヨーヨー釣りに目を奪われる等、立ち止まって見ては、
小さく人込みに隠れそうな両親を気にして急いで後を追う。
賑やかなはずなのにその音は耳に入らない程、夢中で見ていた。
そして帰り際に更にワクワクさを増したのが、一画にあったオモチャのお店を見つけて。
そのお店に並んでいた真珠のネックレスや指輪がひと際目立っていた。
間近でゆっくり見たかった。けれど、足を止めず、歩いている両親は、後を振り返らず。
気持を残しつつ、小さくなっていくその指輪を遠目で眺め続けた。
そのことを、すっかり忘れ、何年も経ったある日の事。
赤い指輪を見つけた(もちろん、オモチャなのだけれど。。。。)あの時の記憶がよみがえった。
赤い指輪は、ガラスのケースの中で「私を見て!」と話かけるかのようにキラキラにしてた。
それからというもの通学路から外れてそのお店の前をゆっくり歩いてその赤い指輪を毎日のように見て楽しんでいた。
今、思い返すと縁日で見つけた指輪をゆっくり見ていたかった!
という思いが、時を経て忘れた頃に 叶ったのではないだろうか?
懐かしい 記憶がよみがえり、口元が緩んだ。