風を切り

そぼ降る雨の

寂しさは

うなだる木立の

思いも知って

笹葉ヒラヒラ

舞い散る朝の

思案に落ちる

時を知る

風の緩さに葉裏を

揺らし

けむる空見る

ひと時に

春の憂鬱

こころのなかで

くだいて噛んで

空高く

飛ばす勇気の

雲散る朝は

鳥鳴き鶯飛んでゆき

響く歌声高らかに

木立も揺れて

うたいゆく…

青色染まる遠き山

ふるさと思う

うぐいすは

ちちいる谷を思い出し

ははいる里の思い出も

鳴いて飛びゆく山並みを

見つめてひとり

鳴いてゆく…

寂寥たるる眺望の…

哀しみ越えて歌う時

心に秘める愛しさの

痛さこらえて

鳴く鳥の

声は憂いの旅にゆく

谷越え山越え

見果てぬ夢の

こころの旅路に…

あぁ…飛んでゆく