ポール・モーリアのコンサート翌日、私と父は東京都庁へ向かいました。
目的は、都庁のストリートピアノを弾くため。
私はピアノの練習はあまり好きではありませんでした。
でも、ショパンやベートーヴェンが弾けるようになるとピアノが少し楽しくなりました。
私は絶対音感は持ってないので、何度も聞いたことがある曲でもしっかり楽譜を見て弾かないと、音が分かりません。
だから、楽譜も見ずにピアノを弾ける人には昔から憧れていました。
私が社会人になって間もない頃、父が知人の方とピアノの発表会で連弾を弾くことになりました。私は、母と叔母と一緒に発表会を観に行きました。
発表会が終了し、会場内の人数はまばらになりました。
発表会で使用されたピアノはまだ私の目の前にあります。
私は父に、「なんか弾いてみなよ」
と言われました。
社会人になってからは全くピアノを弾いていなかった私。
学生時代にピアノを習っていたときは、楽譜を見ながら弾くことが普通。
ピアノの発表会前は課題曲を暗譜していました。しかし、発表会が終わって弾かなければ忘れてしまいます。
私は「弾かない」と首を振り、その場から動けませんでした。
ピアノをずっと習っていたのに、なんにも弾けないなんて、、
悔しい気持ちでいっぱいになりました。
それから暫くして、家にあったグランドピアノは電子ピアノに変わりました。
電子ピアノはヘッドホンがあるので周りを気にせずにいつでも弾けます。
私はなんとなく、電子ピアノの前に座り、ヘッドホンをしてみました。
久しぶりに楽譜を見ながらピアノを弾きました。
私は、自分の世界に没頭できる楽しさを味わいました。
それから、ほぼ毎日ピアノを弾く生活が続きました。
数年経過し、私は実家を出て一人暮らしを始めました。
しかし、ピアノがない生活が寂しくある日、立ち寄った楽器店で中古の電子ピアノに出会い買ってしまいました。
引っ越したばかりでお金もなく、カツカツの生活でしたが、ピアノを弾けることにすごく幸せを感じました🍀
電子ピアノを購入して、1年経過した頃、私は誰かにピアノを指導してほしい!
と思い、ピアノ教室に通い始めました。
そのピアノの先生は、いつも褒めて伸ばして下さるのでレッスンはとても楽しいです。
今年の2月、ピアノの発表会がありました。
弾いた曲は、家入レオの「ずっと、ふたりで」
私にとって思い入れのある曲です✨
発表会当日、この曲を弾き終盤に差し掛かった頃、「次はストリートピアノで、暗譜でこの曲を弾きたい!!」
ふと、そう思いました。
これまで、心の底で感じていたことが沸き上がってきた感じでした。
そして、舞台は東京都庁。
都庁の45階、展望フロアに置かれた黄色に黒のドット柄の特徴的なピアノ。
暗譜で弾くつもりでしたが、不安もあったので譜面を置いて演奏しました😊
広いフロアで弾くのはとても気持ち良かったです。緊張して、ペダルを踏む足がガタガタしましたが、なんとか最後まで弾ききることができました。
これまでは、ずっと一人でピアノを弾いて楽しんできました。
でもこれからは、こうして人に聴いてもらう時間も作っていきたいです。
人に聴いてもらえる演奏ができるように、少しずつステップアップしていきます😊