わかるわ
あなたがチラと私を見た理由
もう見飽きたの
そのようにする人たちの仕草
仕方ないわよね
期待に応えられなくて
申し訳なくなるわ
あなたのような人が
何を求めているのか
わかるわ
ごめんなさい
私強いのよ
2023/12/4
強欲があったのよ
今もそのままでいられるのなら
艶かしく咲き続けたい
そんな思いも梅雨の雨に消えた
光が差したら強欲の影に隠れ
静かに密かに
咲き続ける
どんな色にも物語があるのね
あなたの色を含んで
新しいワタシになりたいと思う私は
まだまだ枯れそうにない
2023/7/14
唇が触れた瞬間の
少しとろっとした感触は
あのコーヒー店の最後の一口に似ている
甘い
と言い切ってしまうには重くて
もっと慣れ親しんだ
もっと懐かしさのある
子ども時代を無邪気に過ごしたときの
雨上がりの草の匂いに近い
そんな体験を共有できるような
あなたを探し続けて
はじめて触れたときの優しさと緊張は
何色にも表現しがたい
今日もあのコーヒー店で
ただゆっくりと
リズムと色を感じて
思い出す
あと何回書き留めれば終わるだろうか
目の前のあなたは
終わりなんてないと
つぶやくのだろうか
2023/5/15