NHKの朝ドラの中で佐賀県出身の花岡判事が死亡した。
花岡判事のモデルは山形道文著「われ判事の職にあり」に書かれた、戦後ヤミ米を食することが法の番人たる判事として自らを許さず餓死された山口良忠氏である。
このことについては過去にも書いたので割愛するが、
ドラマを観て思うのは俳優のプロ意識というか・・・
役者の中には沢山いるのかも知れないが、有名どころでは
海外ではロバート・デ・ニーロ、日本においては鈴木亮平氏が役者としてその役柄に合わせて自らの体型をも変えるというプロフェッショナル意識が凄い。
鈴木亮平氏は「天皇の料理番」において病弱な兄という役柄を演じるため数十キロもやせて病人さながらの風貌となった。
ロバート・デ・ニーロも役柄に応じて体型を変えている。
「餓死」という事実においては、事前に相当痩せ細るものだが、
花岡判事役の役者はそうしたことはお構いなしだった。
NHK朝ドラが人気俳優となる登竜門である以上、役者にはもう少し本気で取り組んでほしかったと思う。
視聴者の我儘でしかないのかも知れないが・・・
因みに山口判事の餓死によって、判事・検察官の棒給は大幅に上がり、金銭面での誘惑からの盾とした歴史もある。
さらに山口良忠判事の弟さん(息子さん?)は母校の高校の社会科(倫理社会)の先生であった。
高校図書館西日本一と言われた母校の図書館蔵書の殆どに山口先生の既読カードがあったことには驚いた記憶がある。
「われ判事の職にあり」という本の37頁には緊急避難(刑法37条)についての記述がある。
37条を37頁に書くというのは、偶然の一致?
緊急避難を語るとき「カルネディアスの板」が例として挙げられるが、安楽死(現行刑法では199条の殺人罪適用)の問題では森鴎外の高瀬舟が例題として挙がっていた・・・
学生時代刑法は真面目に取り組んだので、今回の朝ドラ「虎に翼」は面白く、久しぶりに六法全書を購入して読み込んでいるが、流石に文字が小さすぎる!!