静かな朝。

GWで車の音は少なく、

外から響く鳥の囀りが心地よい。

 

NHKニュースで先日亡くなったフジ子・ヘミングの特集があった。

 

 

高校時代にクラシック音楽に触れて以来、

様々な音楽を聴いているが、

ピアノのソロはその中でも特に好んで聴く。

 

好きなピアニストは沢山いるが、

最初に知り得た中村紘子さんは、故郷佐賀にもよく演奏にきていて、

音楽への初恋にも似て、今でも時々聴く。

 

感動を覚えたのはウラジミール・ホロヴィッツ。

将に超絶技巧、「展覧会の絵」の演奏は傑作と言うより他はない。

 

 

30年ほど前にフジ子・ヘミングという女性ピアニストの存在を知って、アルバムを片っ端から聴いた。

同時にフランツ・リストという自らもピアノの名手で、

数々の作品を作曲した人物を知る。

リストがピアノの名手であると同時に自らの演奏範囲(普通の人には真似できない)の曲は、

弾き手に超絶技巧を求める。

 

嘗て天才と言われたフジ子・ヘミングは、

そのリストの曲を情感を込めて一つの形にした。

「ラ・カンパネラ」「スペイン狂詩曲」・・・

或いはショパンの「ノクターン2番」「エチュード”革命”」など、聴き手を虜にする。

 

 

天才少女が、難聴に苦しみぬいた挙句、

60歳を過ぎて名手の名を恣にした。

それはこれからも長く愛され続けるのだろう。

一度生演奏を聴きたかったが・・・

 

合掌