「弘法筆を選ばず」という・・・

確かに弘法大師ほどの達筆ならどんな筆で書いても素晴らしい文字が並ぶのであろう。

 

しかし、庶民は?

勿論筆を選ぶ。

それに対して筆の製作者は形状を変え、毛の種類を変えて様々な用途に対応しようとしてきた。

中でも馬や羊などは、焼肉に様々な部位があるように、馬た羊の様々な部位から毛を抜いて筆を作った。

https://www.kuretake.co.jp/product/calligraphy/brush

ことほど左様に、書道技術の熟達・未熟に拘らず使う道具には興味津々にして拘りが強い。

 

ピンポンもまた然り。

道具を選ぶ。

特にラケットは手の延長として、体の一部とならなければならない。

ラケットには大別してシェークハンド、日本式ペンホルダー、中国式ペンホルダーの3種類があるが、25年ぶりに再開したピンポンには中国式を選択した。

 

 

 

しかし、長年培ったピンポン向けの体、手足、指はどうも中国式に違和感がある。

最大のポイントは持った時の人差し指の感覚。日本式はしっかりと人差し指を支える突起があるが、中国式にはない。

だからどうしても、思いっきり振ると飛んでいきそうな感覚があるし、回転を掛ける時の人差し指の抑えがイマイチ。

では日本式ペンホルダーを使った方が良いのではないかとも思うが、今や道具(ラケット)の進化は、合板の間にカーボンシートを入れて段違いの反発が得られるようになっている。

 

勿論、木だけの合板は打球感として最高だが、重く、反発力が小さい。

野球の木製バットと金属バット、ウレタン(特殊素材)バットのい違いに近い。

その意味でバリエーションの多い中国式にしたのだが・・・

 

ということで、手持ちのラケットの改造に着手。

日本式のグリップと中国式のグリップは太さが随分違うため、改造はグリップを細くする必要があるが、

一旦細くすると戻せないため、取敢えず人差し指が引っかかる突起をつけてみた。

 

 

バタフライのInnnerForceZLCには木片を張り付けてみたが、随分いい感じにはなったものの、やはりすっぽ抜けるような感覚があり、NittakuのSpecial Order Bladeのように十分な突起が欲しい。

ZLCはグリップの幅が広く、大きいため、グリップが小振りのViscariaに突起をつけるといい感じになりそうな気がする。

突起のために用意したのは日本式ペンホルダー補修用のコルク。

だからなのかちょいと幅が狭い。

全面に貼るにはいくつかに切り分けて貼り合わる必要がある。

 

 

 

同時にViscariaはアウターカーボンという、表面に近いところにカーボンシートが張り合わされているため、反発力が異常に強い。

つまり台上技術の微妙なタッチが大変(難しい)?

 

取敢えずはNittakuのSpecial Order Bladeに貼ったコルクを剥がして、ラバーの貼り付け面を広くして使ってみよう。

ラケットは軽い方がメリットが多いようにも感じるが、裏面打ちの場合は多少重量があった方がやり易い。

尤も、ラケットを軽くしてスイングを速くするという意向には逆行する。

 

 

嘗て55Kgほどあった握力は既に30Kg台に低下し、体全体の筋力も弱ってきている段階でちょいと無謀な気がしなくもないが、

1Kgのハンドウェイトで素振りをしていたらそのうちラケットの重量も気にならなくなるだろう???

 

弘法筆を選ばず。

私がラケットを選ばなくなること・・・多分永遠にない!?