ようやく松本清張全集第三巻を読み終えた。

 

 

全部で56巻、読み終えるのは・・・先の長い話だ!?

全集56巻は、ちょいと昔の文庫本(=文字サイズが小さい)換算で5万頁以上あって、読み終わるまであと何年かかるか?

内容的にも昭和中期を舞台にしたものが多く、純粋に趣味的な対象でしかない。

そう考えたとき、その全集への過度の集中は宜しくないと、

以前の通りのパラレル読書(10冊程度を同時並行的に読む)を再開した。

 

今回読み終えた「Dの複合」は、浦島伝説、羽衣伝説、補陀浴国、日本書記由来の神話そして、緯度35度・軽度35度というキーワードを軸に話が展開していたが、流石の清張さん、民俗学への造詣にモノを言わせた圧巻の内容(ストーリー)だった。

 

民俗学と言えば・・・京大で工学系の博士号まで取った甥っ子がお嫁さんとして連れ帰ったのがやはり京大で民俗学の博士号をもつ女性だった。

彼女の場合は日本というよりアジア全体のものだったが・・・

四国巡礼寺の一つに育った彼女の話はやはり面白かった!!

 

故郷佐賀にも松浦佐用姫(まつうらさよひめ)伝説があり、横浜ベイスターズの宮崎選手の出身である厳木(きゅうらぎ)の道の駅には大きな像がつくられてゆっくり回っている。

 

 

 

それ以外にも有名な伝説ではないが、それぞれの神社に祀られた神様が沢山いて・・・例えば、個人的にお世話になったのは「いぼ神様(=いぼ取り地蔵)」

 

 

がある。

小さい頃から無神論者であった私もこの地蔵様の効能にはたまげた!?

太陽神から始まって、日本には八百万の神が存在し、生活習慣と密接につながった神道は古来からある素晴らしい物語でもある。

 

「Dの複合」は戦前の混乱期に端を発した物語だが、例によって殺人もあるし、復讐というおぞましい内容でもある。

ただ、その物語全体を覆う神話やそれにまつわる神社などの話の展開は流石に清張さんと感心せずにはいられない!!

 

次は・・・先日再放送があった米倉涼子主演の「黒革の手帖」の原作、かな?

日記、本、テキストの画像のようです