Kochi's Football Blog
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欧州4大リーグが終了Part.1

5月22日をもって、リーガ、プレミア、セリエA、ブンデスの2010-2011シーズンが終了した。

そこで欧州4大リーグの今シーズンを振り返ってみようと思う。

まず全体に共通するのは、W杯による影響が随所に見受けられたことだ。
またUEFAが導入するファイナンシャル・フェアプレー(FFP)を見越した補強戦略を余儀なくされた影響も否定できない。
(ただしシティやチェルシーのような一部の例外もある)


リーガではバルサがマドリーとの争いの末、ドリームチーム時代以来の3連覇を達成した。
その完成されたパスワークとプレッシングはもはや芸術の域とも言え、実際のマドリーとの勝ち点差以上に「圧勝」という印象を受けた。
レギュラー11人の内、実に8人がカンテラ出身というバルサ。組織の完成度でマドリーを上回るのも当然の結果である。

一方のマドリーはモウリーニョ政権1年目で国王杯は優勝したもののリーガ、CL共にバルサの後塵を拝する結果となった。
今年のマドリーはモウリーニョのチームにしては珍しく勝負所に弱かった印象だ。
リーガでは年間4敗しかしていないのだが、下位クラブ相手の取りこぼしは致命的となった。

だがエジル、ディ・マリア、マルセロら若い選手が活躍を見せたことは来期に向けた明るい材料となる。
今のチームを熟成させ、新たな核を2~3人加えられれば覇権奪回も十分ある。
このクラブに一番必要なのは「継続」と「熟成」だ。

残留争いではアルメリア、エルクレスの他に名門デポルティボが勝ち点43を獲得しながらも降格の憂き目を見ることとなった。

CL出場権は他にバレンシア、ビジャレアルが獲得し、EL出場権はセビージャ、ビルバオ、アトレティコが獲得。軒並み常連組が上位を占めた中ビルバオの躍進が光った。


プレミアではユナイテッドが2年ぶりに優勝し、優勝回数でリヴァブールを抜き単独最多の19回とした。

ユナイテッドの強みは何よりも安定感。シーズン半ばまでリーグ無敗をキープし、並走していたアーセナルの失速はあったが、当然の優勝と言える。
ギッグス、スコールズらベテランが存在感を示し、エルナンデスという新星も登場。パク・チソン、フレッチャーといった脇役も要所での活躍が目立ち、抜群のバランスを見せた。

チェルシーは序盤こそ圧倒的な力を見せたが、シーズン中盤での大ブレーキが響いた。
1月にリヴァプールから獲得したフェルナンド・トーレスの大不振も誤算だった。
それでも最終的には2位を確保したことで意地と地力は見せた。
最終戦後にはカルロ・アンチェロッティの解任を発表。
トーレスの加入でベンチを温めることが増えたドログバが移籍をほのめかすなどこのオフは激動のものとなるかもしれない。

3位はマンチェスター・シティが確保し念願のCL出場権を獲得。
さらにFAカップも制覇し35年ぶりの主要タイトルを獲得と、ようやくその潤沢な資金と戦力に見合う成果を手に入れた。
テベスの移籍騒動、バロテッリの素行等の火種は不安要素であり、来シーズンのマンチーニは過剰なまでのスター軍団の手綱捌きが今年以上に試されるだろう。

アーセナルはシーズン中盤まではユナイテッド追走の筆頭だったが、カーリング杯決勝でバーミンガムに敗れたあたりから調子を崩し、結局5年連続の無冠となった。やっているサッカーは非常に組織的で美しく、評価も高いのだが、何よりも勝負所に弱く、また一度調子を崩すと立て直せない。若い優秀な選手は揃っている。そろそろ経験豊富なベテラン選手の獲得もヴェンゲルは考えた方が良いのでは…

名門リヴァプールは苦しみながら何とか最終的にEL圏内の6位を確保。ケニー・ダルグリッシュの元蘇ったこのチームは、来季は3年ぶりのCL出場権確保が最大目標となる。

スパーズはリーグでは5位と惜しくもCL出場権を逃したが、初挑戦のCLではベスト8と健闘。ガレス・ベイル、ルカ・モドリッチらの流出を防ぎ、さらにレベルの高い選手を獲得できれば、優勝争いを伺えるようになるはずだ。

残留争いでは、2月にカーリング杯で歓喜を味わったバーミンガム、プレミア史上最低予算での挑戦となったブラックプール、フロントのゴタゴタで自滅した感のあるハマーズが降格。
ウィガンは今年も最終節で残留を決め、経験の豊富さを見せた。

長くなったので、セリエA、ブンデスについては次の記事で言及したいと思う。

日本サッカー、その進化の中でPart.2

ではまず、現在Jリーグが抱える観客動員面での課題を挙げて行こう。

1.専用スタジアム整備の遅れ

現在日本でサッカー専用、または球技専用スタジアムを本拠地とするクラブはJ1J2合わせて仙台、栃木、鹿島、浦和、大宮、千葉、柏、横浜FC、清水、磐田、神戸、鳥取、福岡、鳥栖の14クラブのみ(全38クラブ)。
この数字は非常に少ない。専用スタジアムでなければ折角のLIVEの臨場感も半減してしまう。

現在Jリーグではスタジアムに関する厳格な規定を設けている。
ただこれが今後J入りを目指すクラブの入会の大きな障壁となっている。
昨年はJFLの町田がこの規定をクリアーできずJ昇格を果たせなかったことは記憶に新しい。

規定を満たすためには、自治体に働きかけてスタジアム(という名の陸上競技場)を建設または改修する形が現在一番現実的である。
だがこの「自治体協力型」でサッカー専用スタジアムを建設するのは、稼働率に対するコスト等の難題があり、自治体の協力を取り付けるのは現状では非常に困難だ。

解決策としては、やはり自前の専用スタジアムを建設することだ。
これには専用スタジアムに対するスタジアム規定の改定も必要だろう。
例えばスタジアムの収容人数の規定を専用スタジアムに限り引き下げる(ただし今後断続的に改修・増築をすることを条件とする)などだ。

10,000人収容の陸上競技場よりも、5,000人収容の専用スタジアムの方がファンは喜ぶ。
最初は日立台やHondaの都田のように仮設スタンドで十分だから、専用スタジアムを増やすところから始めて欲しい。

そしてJリーグ、日本サッカー協会は土地収用等の諸費用に対する援助システムを確立し、専用スタジアムを増やす努力をしてほしい。更に言うと、totoの基金を陸上競技場建設に回すのだけは今すぐ止めて欲しい。


2.魅力的なスタジアム作り

1.の項目と共通する部分もあるのだが、Jリーグのスタジアムには「娯楽施設」としての性質が薄い。
サッカースタジアムというものを一つの「エンタテイメント施設」へとランクアップすることによって、より幅広い客層へのアプローチが可能になるはずだ。

具体例を挙げると、例えばチェルシーの本拠地、スタンフォード・ブリッジにはホテル(対戦相手の前泊ホテルでもある)やショッピング施設が併設されている。

メジャーリーグの球場に目を移すと、各球場にそれぞれ名物があり、
レッドソックスの本拠地には「グリーン・モンスター」と呼ばれる高さ11mになるフェンスがあり、
レイズの本拠地にはチーム名の由来であるエイが泳いでいるプールがあり、エイはファン達の人気者となっている。

他にも滝が流れている球場や、スタンド内をトロッコが走っている球場などがあり、単なる野球場に留まらない魅力をファンに提供している。

こうした魅力的なスタジアム作りが次にも述べるライト層への訴求力に繋がるのだ。

今述べたのは確かに極端かつ非現実的な例ではあるが、つまりは各クラブが今後知恵を絞り、魅力的なスタジアム作りをしていくことが重要なのである。


3.ライト層への訴求力

Jリーグが各スタジアムで行った調査結果では、スタジアムを訪れる人の平均年齢は年々上昇しており、また新規客層の比率が減少しているという結果が出ている。

新規客層を呼び込み、さらに定着させる為の方法は様々だが、一番手っ取り早いのはチームが強くなることである。ただこれだけでは不十分だ。(今だに観客動員Jナンバー1のチームを引き合いに出すのも忍びないが)これは浦和の現状が何よりも証明している。

より必要なのは、よりクラブの存在を強固に地域に根差すことだ。これは一朝一夕に解決する話ではない。地域へのアピール、普及活動を今後も地道に続けて行くしかない。
そしてその中で、現状のプロモーション活動、マーケティングの見直し必要だ。

チケットの値段の見直しも必要だろう。
無論入場料収入はクラブ収入の柱になるものなので、迂闊な値下げは禁物だ。
だが例えば、多くの動員が見込めない試合でチケットの値下げをすることも手段の一つではないだろうか。
そしてそれに対するプロモーションを積極的に掛ける。
これだけでも新規顧客を引き付ける十分な要因となるはずだ。


他にも細かい課題要因は存在するが、ひとまず上記の3要因が主な課題ではないだろうか。
これらを解決すれば、観客動員をさらに伸ばすことができるはずだ。無論一朝一夕で解決する話ではない。結局地道に一つ一つ課題をクリアーするほかない。
今後Jリーグに関わる全ての人の(我々観客も含め)更なる努力が求められる。

スタジアムに溢れる非日常空間の魅力を、今後もっと多くの人が知れることを祈って、この文章を締めたいと思う。

日本サッカー、その進化の中でPart.1

ここ20年程の日本サッカーの進歩は著しい。

1993年のドーハの悲劇を経て、1998年のフランス大会でW杯に初出場。以降4回連続の出場で、ベスト16が2回。

国内リーグはプロ化され、クラブレベルでFIFA主催の国際大会でACミランやマンチェスター・ユナイテッドと戦うクラブも登場。

欧州のシーンでの日本人選手の存在感も近年急速に増し、名門インテルでプレーする選手やCLのSemi Finalでプレーする選手も登場。
ブンデスリーガの前半戦MVPを獲得する選手までも。

若年層での人気は、盤石だった野球を追い越さんばかりの勢いである。

サッカー後進国である日本のこれら近年の進歩は、贔屓目抜きに賞賛に値する。


ただその一方でまだまだ課題も沢山残っていることを忘れてはならない。

1つはJリーグの観客動員数の問題である。

Jリーグの観客動員数は1993年の開幕以降、一時の冷え込みから着実にその数を増やし、2008年には世界の全リーグで第9位となる平均観客動員数を記録した。(各国Top Divisionのみ)

かつてサッカー不毛の国であった日本で記録したこの伸び率は、日本におけるサッカーの文化、知名度が順調に向上している(た)ことを示している。

ただ気になるのはここ2年、つまり09年10年と立て続けに観客動員数が減少しているという点だ。

クラブ単位で見ていくと浦和、新潟という観客動員数の2大巨頭が揃ってその数を減らしていることが嫌でも目に付く。
特に浦和は47,000人超の動員を見せた2008年から、昨年(2010年)は平均40,000人を割るまで冷え込んだ。

浦和の場合理由は比較的単純なものである。

勝てなくなったから。

やはりこれに尽きる。
今まで勝つからこそスタジアムへ来ていたライト層が来なくなってしまったのだ。

一方の新潟ではまた事情が異なる。
平均観客動員数は減少しているものの、客単価は増加している。
簡単に言えば、「タダ券」の配分を少なくした。
つまり現状では、「タダだから見に行ってた」という層をリピーターとして思うように獲得出来ていないのだ。
ただこれは新潟が今後クラブとして成長する上で不可避なプロセスだ。
クラブ収入の根幹を成す入場料収入を増やすためのプロセスだからだ。

ここまで浦和、新潟の2クラブをフォーカスしたが、問題はより深刻と言えるデータがある

2010年の平均観客動員数を前年度から増やしたのは初優勝を飾った名古屋、中村俊輔が復帰した横浜FM、J2から昇格の仙台、C大阪、湘南の合計5クラブのみ。
J1他13クラブは全て前年比でマイナスを記録した。
また大宮の観客動員数水増し問題も発覚した。

人気の点で現在分岐点にあると言えるJリーグ。
今後如何に観客動員数を増やすか。
その現在抱える課題と未来の展望については次の記事で述べたいと思う。