物価は上がるが給料は下がる。
これをスタグフレーションという事は小学校の社会科で教えられること。
いわゆる最悪の経済状況である。
 
さて、今現在の日本の経済状況をスタグフレーションではないかと、
どこかのWeb記事で見かけたが速攻消されていた。
どうやら今の為政者や実力者には都合の悪い言葉のようだ。
現時点の日本経済の状態がスタグフレーションかどうかは未来の経済学者が
決めるだろうが、ここで現状の分析をしてみよう。
 
そもそもスタグフレーションというのは閉じた経済領域すなわち閉じた価値基準があり
その領域同士が商品及び通貨をやり取りする状況で発生する。
このため鎖国状態では発生せず貿易を伴う経済状況のときに起こる。
これを模式として、それぞれの経済領域、閉じた価値基準3つ、ABCの3か国があるとする。
 
A:輸入国1
B:輸入国2
C:輸出国
 
初めにこの3か国の価値基準が全く同じとしたとき、これは事実上3か国での
鎖国状態でありスタグフレーションは発生しえない。
これは100円の商品をCがA及びBに販売するとき、どちらに販売しても
価格が変わらないためである。しかし価値基準が異なるとしたとき状況は一変する。
 
1年で、Aが1%成長、Bが2%成長したとしよう。
100円だった通貨価値は、Aは101円に、Bは102円になることになる。
AおよびBがCに対して商品を購入しようとしたとき、AとBの価値基準で考慮すると
Aは101円で、Bは102円払うことになる。
さて、Cはどちらに販売しようとするだろうか。そしてどちらからの取引を断るだろうか。
考えなくとも解るだろう。Aに対してCは売ろうと考えはしない。より多くの商品をBに売り
Aに対してはBの価格で購入することを要求するだろう。
 
つまりAにとって、102円払うという事は、1年前と同じ商品に対して自らの成長以上の
価値基準を突き付けられる事であり、値上げとなるのである。
そして上がった物価の代金はAの内部循環ではなく、外に出て行くだけであり
これは富の流出そのものである。この事によりAでの通貨量が減るため
個人視点では給料の下がる原因となる。
給与が下がらなくとも現状維持であれば輸入品の価格は上がるため
それが巡り物価が上昇してしまい実質的にはスタグフレーションである。
 
ほんの数年~数十年前まで南アメリカやアフリカの各国が陥っていた状況で
もっとも今現在もその状態の国があり、日本という国もその仲間りしたスタグフレーション。
欲しいものが値上がりし買えなくなる、特に食料の大部分を輸入に頼る日本での生活は
真綿で首を絞められるように苦しくなるかが解るだろうか?
 
世界における同一商品の価値はほぼ同じような価格である。
これは今始まったことではなく貿易が始まった過去から変わっていない。
それを購入できるだけの国家の経済力そして個人の財として消費行為に繋がるか。
なければ貧乏国と烙印を押されるだけだ。
日本における今現在の学生は、社会人になったとき
先進国諸国国民が一般的に所有するものが所有できるのだろうか?
 
スタグフレーション。
それは自由貿易の名の下で行われる競争の敗者に与えらえれる現象である。