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[補助金詐欺]「NGOは半分詐欺」逮捕前に小坂容疑者語る
「NGOは半分詐欺のようなもの」。警視庁捜査2課が9日に摘発した補助金詐欺事件で、医療機器販売会社社長、小坂浩彰容疑者(54、本名・博幸)は逮捕前日、毎日新聞の取材にそう答えていた。共謀したとされる厚生労働省技官で埼玉県保健医療部長、中村健二容疑者(49)とは10年来の友人。北朝鮮との太いパイプをアピールし、テレビにもたびたび出演していたNGO「レインボーブリッヂ」(東京都中央区)設立者としての顔も持っていた。
NGOは北朝鮮への人道支援を目的に、小坂容疑者が中心になって00年4月に設立。自ら事務局長を務め、現在は代表代行を兼ねる。
小坂容疑者は8日、訪朝に関する毎日新聞の取材に応じた。逮捕を予想している様子はなく「我々NGOは半分詐欺みたいなことをして金を取っているから」と冗談交じりに答えていた。
北朝鮮への人道支援活動の一方で、常にカネをめぐるうわさも。度重なる訪朝目的は「お金もうけで利権だ。それ以外にない」などと話した。メディアへの意識も強く、こんなことも口にする。「メディアに出ないと商売にならないもんね。依頼を断りながらたまに出るのがいいパターンだ」
横田めぐみさんの元夫の金英男(キムヨンナム)氏や娘のヘギョンさんとも「おれは(北朝鮮側との交流の)実績があるから会える」と強調。03年7月に、蓮池薫さんらの子供の写真などを持ち帰って話題となったが「17~18年前にゴルフ場開発に絡み、先払いの金が選挙資金に流用された詐欺罪で実刑判決を受けた」と記者会見で話していた。
02年の暮れには、ヘギョンさんと横田滋さんを北朝鮮で面会させようと画策。家族会などが拉致問題を幕引きさせる動きとして反発したため、これは実現していない。
一方の中村容疑者。不正を行ったとされる鹿児島県部長時代の部下の男性は、逮捕の知らせに「信じられない。明るく温厚な印象だった。ばりばり働くタイプではないが、自由にやらせてくれる人だった」と驚いた様子だった。
2007年03月10日08時55分
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非政府組織(NGO)レインボーブリッヂ
活動の目的
人道に基づいた支援を行うことによって互いの信頼関係を築き、民衆レベルでの友好を深めると共に、国家間に立ちはだかる諸問題を解決へ導き、アジア諸国の友好関係、及び平和の樹立に貢献することを目的とする。
活動の原則
(1)人道問題にのみ関与
国家主権の問題や補償問題など政治には関与しない。但し、活動の分野によっては政治的意義も存在しうるため、そのような意味においては政治と不可分の関係にある、という認識を持つ。
(2)活動資金は、各種支援活動に賛同いただいた企業・団体などからの寄付に依る
活動内容
食料、エネルギー、医薬品等の支援活動を行い、2003年度までに累計6億円の人道支援を実施。
2006年10月現在、朝鮮民主主義人民共和国への訪門は80数回を数え、労働党幹部との会談は140回を超える。

