浅草の鳳神社へ酉の市に行った際に、吉原神社に立ち寄りました。

そこで購入したのがこの『吉原今昔細見』。

 

 

 

江戸時代に発行された『吉原細見』は、遊郭一軒ごとに遊女の名前や料金などが記された『吉原』のガイドブックですが、

今回、手にした『吉原今昔細見』は、吉原の今昔を紹介した冊子です。

 

吉原の痕跡をたどりながら散策できるマップや歴史年表などの他に、吉原が江戸文化の発信地としての役割を果たしていたことなどが記されています。

 

その中で、直木賞作家の松井今朝子さんがこう語っています。

 

『吉原、花魁、遊女などというと、一般的には口憚れるところがあります。

しかし、私達が歩んで来た歴史を、そこに脈打ってきた精神性も含めて認めておくことは必要ではないかと思います。

善し悪しの判断は別にして。過去を一つの座標軸にすることで、今私たちがどこまで来たんだろうとか、変わってきたのか、変わってないのかを知る物差しになるのではないかと思います。』

 

私が歴史を好きな理由は、そこに脈打ってきた精神性を知りたいからだと、この文章を読んで気づきました。

 

以前から気になっていた、吉原。

現在、吉原という地名はないのですが、まちの区角割りは当時のまま残っています。

 

吉原から帰るお客さんが、名残を惜しんで振り返ったという「見返り柳」。現在は6代目。

やさし気な吉原観音

吉原弁財天

 

みなさんも、ぶらりと歩きながら往時を偲んでみませんか。

東京メトロ三ノ輪駅からが便利です。