櫻 13  | シンイ二次小説でんべのブログ

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術後一月が過ぎたある日
典医寺から無事退院した
キ・チョル。
真っ先に向かった先は
妹御であり次皇后の地位まで
上り積めたクトゥクの元であった。
無論お忍びの旅である。

「兄上様…良くご無事で
いらっしゃいました。お怪我の
具合は如何でございましょう?
ほんに案じておりました・・・」

「案ずることはない。兄は
このように脚もあり己で
歩を進め参ったのだ。
兄の事はどうでもよいのだ
それよりクトゥクはいつ頂点に
立つのだ?実はな…王様が
この兄を元にお前の所に
行かすと言うのだ…どう思う?」

「まあ!粋な計らいだ事。
いいのではございませんか。
妾は嬉しいです。
兄上様は奇家の要でございましょう
妾が皇后と呼ばれるその日まで
そばに居て欲しいと思うのは
我が儘かしら?
身内もおりません。妾は高麗に
売られた身の上ですから
高麗は敵と思うております。
妾が皇后の座に着いたおり
この身を犠牲にしてでもあの国を
滅ぼす覚悟はできております
その折兄上様が共に戦い下されば
鬼に金棒でございます。
どうでしょう?兄上様?」

「 クトゥクや?兄は内功が
使えぬ。皮膚移植と言うものを
したんだがそこから一切できぬ
それでもよいのか?」

「皮膚移植とは?西域の話を
耳にしたことがありますが
真に兄上様がそのような目に
・・・ゆえにそのようなお顔なので
すね・・・おいたわしや・・・」

見ればキ・チョルの顔は縫い目が
縦横無尽に広がり痛々しい
限りである。久々の対面に
始めはクトゥクはその瞳を見開き
驚きを隠せない様子ではあったが
兄妹と言う家族の絆がその傷を
忘れさせてくれていたのだ。

 クトゥクはと言うと晴れやかな朱色
の衣に女官を数名従え上座に鎮座
している。貢女の身分から
次皇后と呼ばれるまで成り上がった
のは容易くはなかった筈である。

「良いのか?兄がそばにおっても」

「あたりまえでございます。
是非このまま元に留まり
ともに頂きへ参りましょうぞ」

・・・・・

一月検診にも顔を出さず
典医寺ではウンスが
やきもきしている。

「キさんは屋敷にも居ないのよね
・・・?どこへ行ったのかしら
感染症もまだまだ心配なのに…
まったく、世話が焼けるわ」

「あの方は内功使い故、己で
なんとでも
なるのではないでしょうか?
ゆえに医仙殿は気にやまれませぬ
よう。ところで医仙殿?
護軍殿にお返事は出されましたか
もうじき櫻も咲き暖かい時節と
なりましょう。きっと
待ちかねておりますぞ」

「うん…まだ返事はしていないの
好きよ。離れたくない。
そうは思うけど、決めかねてる。
きっと先の世に残してきた
両親の事がやっぱり心配で
一人娘の私が突然姿を消して
どれ程心配してるのか・・・
それを思うと決心がつかないの」

「成る程…お気持ち察するに
余りある心情でございますね。
誰もが両親の事となると
そうなりますな。
護軍の雷功で天を切り裂き
行き来ができたら良いのですが
不可能でございますね・・・」

「ありがと、チャン侍医。
こればかりはどうすることも
出来ないわ。時空を越えるには
やっぱり天門が開かないと
でもいざ天門が開いたとしても
先の世に無事にたどり着けるか
分からないし、不安なの・・・」

そんな時、バタバタと駆け寄る
足音が典医寺にも伝わり
ウンスやチャン侍医も戸口に目線
を移すと、トギが息を切らして
入ってくる。

『チョナがお越しになりました』

「王様が?何の前触れもなく?
はて、如何なされましたかな」

チャン侍医はウンスに目線を移し
目配せすると王様を出迎えに
戸口まで歩みり一礼し
診療棟へ招き入れる。

「王様?・・・」

「ん、何、医仙殿へちと用が
あってのぅ」

「私に??」

「・・・元より使者が参ったのじゃが
キ殿が元で具合が思わしくなく
執刀医である医仙殿にお越し
頂きたいと言ってきたのだが
余は断ったが、重臣らが
うるさく騒ぐ故、医仙殿に
説明して欲しく迎えに参った
のじゃがどうじゃろう?」

「えっ?元に居たんですか?
でも生きておられたなら
安心しましたが、具合が
悪いって・・・感染症かも
知れないけど元には一人では
行けないし、どうしましょう」

ひとりの世界に入ってしまった
ウンス。髪の毛に手をやり
ぐしゃぐしゃに掻き乱している。

「ウンス。止めよ。王様の御前故
冷静になれ」

「でも叔母様~・・・あれ?
叔母様までどうして??」

ウンスが顔を上げると王妃様の
姿も遠くに見え隠れしはじめて
いた。ヨンはと言うと康安殿にて
詰め寄る重臣らに睨みを効かし
王様のお戻りを待っている
のであった。

「方々!お静まりくださらぬか。
某が剣を抜かぬうちに」

ウンスの事が気になり
典医寺へともにと思うていたが
他の者では重臣らを黙らせるのは
不可能と悟りあえて留守を
かって出ていたのであった。


・・・・・

皆様おはようございます。
お久しぶりです😱
随分更新があきました。
ごめんなさい😅
忙しくてスマホを開く暇も
あまりありませんでした。
残業して帰宅すると家事を
こなし、シャワーを浴び
24時位には寝て朝5時起き
6時30分には送迎バスに乗り
高速で一時間走りやっと会社に
着く仕事してまた送迎バスに
乗り帰宅するのが20時過ぎ・・・
それの繰り返しです。
GWを楽しみに今は頑張っています。
どこかへ行きたい!💦
現実から逃避したい!💦
家事も仕事からも!💦💦

では行ってきます👋😃

あ、忘れていました~ クトゥクとは
キ皇后はモンゴル名とのことです

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