出逢うまで(いつか必ず) 23 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「ヨン君?酒のまないか?」

「寝酒ですね…お付き合い
致します」

「お父さん?これ…」

タイミングを見図った様に
寝室の前でウンスの声がする。
寝酒に炭酸系ではきついだろうと
盆にのった酒はマッコリだ。
この国の定番ではあり
種類も豊富にある。
今宵は季節柄か
ほのかに香るイチゴ風味のようだ。

「お母さんがこれにしなさいって
…あまり深酒しないでね。
お休みなさい」

部屋着に着替えたウンスが
ニコニコ笑顔で盆を差し出す。
急の実家訪問だった為に
着替えなど持ち合わせては
いなかったが、そこは母親だ。
モコモコのパーカーをこんな時の
ために用意してくれていた。
ヨンはと言うと、サイズが合わず
丈の短いズボンと、ピチピチの
長袖Tシャツであった。

「ヨン?ごめんね…窮屈じゃない?」

「あ?…ぴったりじゃないか
気にしなくても良いんだ」

気遣い、配慮ができる大人ヨン。
ウンスを見つめそう応える。

「うん、分かった…お休み」

バタバタと駆け出すウンスが
顔を赤く染めていたのは
気のせいか・・・愛しく
思えるヨンであったが…。
良く見ればムキムキ胸元や
股関の分身が存在をアピールして
いる様に見える。

『あ、・・・これか・・・
刺激が強すぎたか?ま、良いか
何れは、味わって貰うから
馴染んでもらわないとな、クッ』

人並みの男性でありその行為
自体経験がないとは言わないが
欲は今は封印しなければ
ヨンはウンスが成人するまでと
約束したのだからと胸に刻み
ヨンはウンスの父親と
寝酒を楽しむ。

「ウンスはな裕福ではないんだが
愛情いっぱいに育てたつもりなんだ
笑顔を絶やさない素直な娘だ。
ウンスが悲しむ事は決して
許さないからな。
特に浮気なんてのは
奥さんがショックを受ける
一番の出来事だと思う。
ヨン君は男前だから
もてるだろうし、他の女には
気をつけろ」

「もちろんウンス一筋で
生きて行きますので、ご安心
ください。義お父様?
これからは父さんって呼ばせて
もらっても構わないですか?」

「わしもな…こうして息子と
酒を飲むのが夢だったんだ。
父さんっと呼んでくれるのか
・・・夢の様だな。
して、実父と実母は病気で
亡くなってしまったのか?」

その問いに一瞬遠い目をするが
直ぐに気を取り直し
マッコリを一口飲み応える。

「母親は俺を生み産後のひだちが
悪く、心臓の病気で亡くなり
父親は俺を一人で育て上げ
俺が18才になった頃
海外赴任中にテロに巻き込まれ
亡くなりました・・・」

「そうか…辛い事を思い出させて
しまったな・・・すまない」

「いえ、事実ですから…
叔母が親代わりとなり、付かず
離れずと陰ながら支えて
頂き、今の俺がいます。
叔母には感謝しております
ひねくれる事もなく
生きて来れたのは叔母がいたから
なんです…」

「今度連れて来なさい。
こんな立派な息子に合わせて
くれた事を、わしも感謝しないと
な。スマホもヨン君のお陰で
手に入り、いつでも連絡してくれ
…古い家だし、田舎だから
これと言っておもてなしは
出来ないが、母さん自慢の手料理で
お迎えするからな」

「はい。連れて来ます。
何れは身内になりますから
顔合わせも大事な事ですよね…
父さん・・・」

「父さんか…いい響きだ。
さ、飲め飲め!酔い潰れたら
父さんが看病してやるぞ」

父親は嬉しくて堪らないようだ。
男親とは息子が成人し
一緒に飲めるのを楽しみにして
いるものなのかも知れない。

「それとな?
ヨン君はたまに古語がでるだろう
あれは意識的なのか?」

「いえ…違います。
多分ですがウンスがピンチの時や
焼きもちを焼くときとかに
たまに出ますが、高麗時代の
御先祖様が憑依してるのかも
知れないです。
それほどウンスを愛して
いたと俺は思う事にしてます」

「なんだか分からないが
ウンスは前世では大事に
されたんだな…。
親としては嬉しいが複雑だな」

あれこれと話が弾み
既に、二時間が過ぎた頃
事件が起きる。


・・・・・

あれ?事件?
火事?、女絡み?はたまた何?
こんな真夜中に!

休みも今日で終わりです。
我が地域は台風被害も然程
感じられずやり過ごすことが
出来ましたが、被害に合われた
皆様には心よりお見舞い申し上げます。

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