出逢うまで(いつか必ず) 6 | シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説を書いています



術後の傷あと
鏡に映すと首の付け根から
お臍の辺りまで広範囲に渡る。
やはり19才と若い乙女には
気になるようである。

暑いさかりではあったが
胸元が大きく開いた服は
避けるようになり、医学部に
戻ってもそれは変わらないようだ。

「ねぇ…この美容外科医って人
知ってる?」

「ウンス!今時知らない人なんて
いないと思うんだけど、今頃
聴くかな~?まっいいわ、教えて
あげるわ。この方はチェ・ヨン
様よ!何でも高麗から代々続く名家
で、あの大将軍をご先祖様に持つ
人なんだからね。
その腕と言ったら凄いんだから
ほら、あの子…見覚えあるでしょ
頬に大きな出来物あったでしょう」

「うんうんあった…黒子が大きく
なったって聞いた事あったかな
まさか美容整形で取ったの?」

「そうみたい。でも傷痕も
分からないでしょう??。
眠ってる間に一時間程で綺麗
さっぱりとなくなって
いたらしいわよ。でね…ここからが
凄いのね…治療費はどんな処置でも
一律でね…お安いのよ。
それでもって苦学生や家計が苦しい
人には無料なんですって。
腕も早く、神の領域って言われて
るらしいわ。美容整形って
意外と分かるじゃない?
でもチェ様の手にかかれば
まったく見分けが付かないのよ。
なに、何ウンスも整形したいの?」

「ううん、整形には余り興味は
ないんだけど手術の痕が気に
なって・・・これじゃ
男の人も寄り付かないんじゃ
ないかって思って、ほら…」

医学部にともに通い励まし合う
唯一の友と言えるイ・ジャミ。
ウンスは胸元を少し落とし
傷痕を見せる。
真新しい傷痕がそこにはあった。

「この傷痕がお臍まで続いて
いるの・・・だからね…気に
なって・・・」

「そうなんだ・・・でも命が
助かりそれだけでもありがたい
事だけど・・・まだこれから先
長い人生をコンプレックスを
抱えて生きるよりどう?
行ってみる?付き合うよ」

「ほんと!?
一人じゃ怖いし恥ずかしくて
諦めていたの!今度日曜あたり
どうかな?」

「あら、ちゃかりしてるじゃない
日曜も随週で開けてるって
下見したんだ~。やるじゃないの」

実はウンス江南に戻りすぐに
下見に行ったのである。
若い乙女にはやはり大きな傷痕は
気になるようで場所や定休日
メモしていたのだ。
凄腕の美容整形院にはらしからぬ
建物であり、路地裏に古びた
家と言えるのか、ビルと言えば
良いのか三階立ての古民家が
ある。ウンスが一人住まいする
アパートメントとは意外と
近い所にあり
徒歩10分と言った所だ。
が、その一角だけ人混みで
賑わっている。
ウンスが訪れたのが実家から
戻り、昼を回ったころだったが
すでに大勢が列をなし
声が掛かるのを心待ちに
しているのを見届け帰宅した
経緯があるのだ。

昼過ぎからは講義があり
白衣姿の学生が講堂へとぞろぞろ
入ってくる。
むろんウンスとジャミも講義を
受ける為、席に着く。

「今日は特別講師がくるようよ。
まだ若い先生と聴いているけど
どなたかな」

「そうなんだ…」

「今日は女子の目がみんな
ハートになってる気がするのは
私だけ?」

「うふふっ、そうかも」

しばらく待つといつもの
教授と一緒に顔を見せたのは
なんと、サム医師であった。

驚くウンスに対しサムは
にやりとし前を向く。

「皆さんこんにちは。
今日は僕の講義へようこそ。
では初めに・・・・・・
・・・・・・・・・・・・」

サム医師はウンスの方を
チラチラ見ながらも医学部卒として
恥じない講義をしていた。
自身の失敗談や医局の話を
面白い可笑しく話す。
話術に身振り手振りを加えると
イケメン振りもプラスになり
瞬き間に女子の目がハートを作る。
その人気を不動の物にしたようだ。

「ウンスさん」

講義が終わると帰宅しようと
医学部校舎門を出た所で
ウンスはサム医師と出くわす。
と、言うより待ち伏せされたと
言っても良いかも知れない。

「サム先生!あれ?
お帰りになったんじゃ・・・」

「いえ、連れて行きたい所が
あって待たせて頂いたんです。
これからお時間宜しいですか?
と、言うより行きますよ」

問答無用でウンスの腕を引っ張り
車へと誘い助手席のドアを
開け「どうぞ」と手をかざす。

「えっ?何処へ行くんですか?」

「心配無用です。
貴女の望みを叶えてあげたい
だけですよ」

「望み??」

初対面の相手なら車に乗る事は
絶対にないが、執刀医であり
今、後遺症もなく過ごせるのは
サム医師のおかげと言っても
過言ではないためかウンスは
その車の助手席に座る。
一応警戒心を解く事はないが。

「あ、見えて来たようです。
予約していますので
並ぶ必要はないのでご心配なく」

「予約?あ、先生ここは・・・」

「たまたま電話したら是非
連れて来てほしいと言われまして
ね。チェ氏も待っていると
思いますよ。
さっ着きました。行きましょうか」

古民家には相応しくない
重厚な扉を開け中に入ると。
衝撃の一言が。

「やっと会えた」


・・・・・

キタキタ~~~~!
やっと会えた??
えっ?意味不明よ~~~💦

ポチっとして下されば嬉しいです


にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村