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某の名を覚えておる方々・・
父上…母上を覚えておる方々・・・
某を幼き頃より見守り頂いた方々
お久しぶりでございます。

某はチェ・ヨン。ユ・ウンス嫡男
崔所望(ソマン)。父譲りの内功を
持ち合わせ生まれ父上に心身共に
鍛え上げられ今に至る。
なれども
時は移り変わり、父上や母上が
愛した高麗王朝はもう存在しないが
・・・。

「貴方…どうされました・・・
また夜明け前だと言うのに
眠れないのでございますか」

「・・・起こしてしまったか
すまぬ。いやな俺は読功の持ち主
であろう…父上と話しをできぬか
試していたんだが、難しいよう
なのだ・・・
父上が満身創痍で尽くして
こられた一国が滅び、朝鮮王朝と
名を変えてしまい父上や母上は
どう思っておるのかと問うて
見たくなり探していたのだ」

「そうでしたか…ですが
彼の国に逝ってしまわれ早二十年
が過ぎておりましょう?
きっとお二人の魂は穏やかに
お過ごしなのですよ…邪魔を
しては叱られます。さあさあ
貴方もう一眠りいたしましょう」

寝台に半身を起こし
瞑想にふけるソマンを
正室のソンジャは優しく
促すと、ソマンもそれに従い
どさりっと寝台にその身を
投げ出した。
子や孫にも恵まれ
母であるウンスが女医を育成する
施設を開講し、初代施設長を
務めあげ後世に女医を多数
送りだす基礎を築いた女医ソンジャ
今は現役を退き、チェ家屋敷を
切り盛りする女主である。
ソマンと言えば数々の戦を
ものともせず、今や朝鮮王朝の
将軍である。
されどソマンは悩んでいたのだ。
父上が護り抜いた高麗では無く
朝鮮王朝にその身を置いた事を。

「貴方…私は思うのですよ…
時の流れには逆らえないのだと。
高麗王朝は無くなりましたが
義父上様と義母上様の望みは
貴方のお名前に託されたのでは
ありませぬか・・・所望と。
貴方の望む通りにすれば
よいのですよ。
ソンジャはどこまでも貴方と
ともにあります。胸を張りませ」

「・・・すまぬ。苦労を掛ける
やも知れぬ」

「うふふっ、おまかせあれ」

ともに白髪も目立ち始めたが
ソンジャは幼子をあやすように
ソマンの胸に手を置き
ぽんぽんっと擦ると
いつの間にやらソマンは深い
眠り導かれたのであった。

「・・・・・・」

『ソマン…』

「・・・父上??」

『如何したのだ?
父と母はこちらに参り
穏やかな日々を過ごしておるものを
邪魔をするでない』

「父上・・・現状をご存知なので
ございましょう?」

『知っておる。時は流れ
恭愍王もこちらに来ておられる故
悲しんではおられるが・・・
仕方あるまい。時の流れには
逆らえまい。ソマンは己の信じた
道を進めばよいのだ。
護るべきは第一は家族。仲間。民だ
チェ家にこだわる事はない』

「父上?母上は如何しておられる
のでございましょう…。
年に数度は母上の気配を感じる
のですが・・・悲しいかな
お姿は見える事はありませぬが」

『ウンスの気配を感じるとな…
クックッ、アハハハ・・・
これで謎が溶けた。
心ここに在らずの時が希に
あった故、そちらに行って
おったのだな・・・。
だが!それは許さぬぞ。
ウンスは誰にも渡さぬ!
それが気配であろうと』

「父上相変わらず
悋気でございますか?
母上は子を案じて参られたのです
お許し下され」

夢なのか現実なのか
ソマンは分からぬまま目が覚め
むくりと起き上がる。
海鮮汁の香りが寝室まで届き
お腹の虫がぐっと鳴る。

「夢か・・・父上は相変わらず
母上をひとりじめしておられる
のですね。・・・
俺は己の信じた道、望む通りに
行きます。ありがとうございます
見ていてくだされ「とと」」


幼き頃に戻りヨンをそう呼び
その顔は晴れやかであった
迷いなど微塵も感じられない程に。

それからと言うもの事ある事に
父上であるヨンと会話し
叱咤激励を受け己の信じた道を
突き進むソマンであった。


・・・・・

皆様こんにちは。

ソマンに会いたくて癒されたくって
描いて見ました。
木春菊で描いたソマン。
私のなかではこれ以上の子は
描けません。
時代が変われどヨンとウンスの子は
ソマンとヒヨンです。
懐かしいと思って下されば幸いです。


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