鈴蘭  72 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「王様は開かれた王宮を目指す
っと、申されたのよね?
それって、王族だから王様に
なれると思い込み
あの男みたいなのがこれから先
現れるかも知れないと思って
いるんだと思うわ。
それでね…これはあくまでも
私の意見と言うか考えなんだけど
選挙をすればいいと思うの」

「あっ!ウンス、それは
いいアイデアだわ。
選挙で次なる王様を決め
ついでに堅物のお偉いさんも
選挙で決めて貰えばいいのよ。
自分の懐ばかり暖めて私達下級民族
のことなど爪の先もおもちゃいないん
だから・・・いつの時代も
お偉いさんは変わらないんだもの」

「ああ…内官を通じそう伝言を
受けたのだ。して
ウンス、せんきょとは
如何なるものなのだ」

ウンスは身振り手振りで説明する。
合間には両親も大きく頷き返し
妙案だと後押ししているのだろうか。

「なるほど、民に一票入れて
貰うわけなのだな。
そして立候補並びに推薦で
王様や重臣らを決めると・・・
なれど王様は
お認め下さるものだりろうか…」

「ほんとうに退位されるおつもり
でいらっしゃるならきっと仕組みを
理解された上でなら納得されると
思うの」

「ウンスが選ばれる可能性も
あるのだ。王妃として」

「ないない…でもヨンが王様なら
王妃は私しかいないでしょう。
他の人が王妃になるのを
黙って見ているって訳??」

「王妃はウンスに決まっておる。
他の女人には目もくれぬ
分かっておるであろうに・・・」

照れたようにぷいっと横を向く
ヨンに両親も笑みを浮かべ
見つめていた。
我が娘がこれほどまでに愛され
互いに慈しみ合い過ごし
先々赤ん坊が出来たとすれば
まばゆいばかりの現代を捨て
なにもかもないこの地へ
降りたった事、爪の先程も後悔は
なかった。

「ヨンは王様になりたい?」

「いや、俺が支える王は恭愍王
のみ、何れ代替わりの折には
俺は隠居を願い出るつもりでおる。
ウンスは王妃になりたいと思うか?」

「私もいらない。私の中で
王妃様は魯国公主様よ。
でも選挙となれば選ばれないとも
限らないから覚悟はしなきゃ
いけないかも知れないわね…」

蝋燭がゆらゆら揺れる薄暗い中
一家の会議は夜半まで続いたので
あった。そして翌朝早く
ヨンとウンスの姿は王宮にあった。

「すみません。王妃様こんなに
早くに」

「侍医の頼みならば断る事は
できまいて・・・」

「それでね…叔母様は
どうされました?気配さえ
感じられないとこの人が
言うもので」

「チェ尚宮か・・・今は
おらぬのじゃ…実はのぅ…
王様が退位されると申された刻限に
チェ尚宮なりの抵抗とも言う
べきか…暇を頂きますと
言い残し王宮を去ったのじゃ…」

王妃様は止める事が
出来なんだと言わんばかりに
唇を一文字に結び俯くばかりで
あった。それを耳にし
ヨンとウンスは驚くばかりである。

「叔母様は屋敷にも姿を
見せませんでした…ヨン?
探さなきゃ」

「あぁ…分かっておる。
ウンスは王妃様とともにおるのだな
俺は繋ぎをつける故
おとなしゅうおれ…王妃様
ウンスをお頼み申し上げます」

ヨンはそう告げると一礼し
姿を消す。叔母であるチェ尚宮は
何処へ姿を消したのであろうか
ヨンは案じつつ、まずは
マンボの薬房へと向かうのである。

・・・・・

皆様おはようございます。

叔母様は何処へ?
すぐに見つかるマンボかな~?
いやいや、飛んでもない所に
いるかも!(笑)


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