「嘘…これはでたらめよね?」
「いいえ…これが史実として
語り継がれています」
「私が居たときにはそんな
一文なかったわよ。
この人の最期は載っていたけど
・・・アホジ?オモニも
知ってるわよね?」
「えぇ…知ってるわよ
我が家にもあったんだし
こんな記事載ってなかったわ」
ヨンジュンが差し出した
史実書にはマル秘と印を押され
社外持ち出し厳禁とまで記されて
おり、その中身はと言うと
ウンスが知ってる高麗最後とは
違い、李成桂軍とチェ・ヨン将軍
率いる高麗と国を二分する戦が
数年続き、都は荒れ果て
民は王様を敬うことなく都を
逃げ出し、地方へと疎開して行き
二度と戻る事はなかったと。
だが李成桂との戦でヨンは
苦戦しながも勝利を収め李成桂は
斬首の命が下されその王命を
下したのが、高麗三十四代王
チェ・ヨンであると。
「これってヨンが王様になるって
ことよね・・・。あ~ぁ…覚えてない
確か恭愍王が息子が次の王様で
その次にヨンが王様になる??
歴史が変わりすぎでしょう…。
私がこの時代に根を下ろしたから
?アホジやオモニも一緒だから?
いやいや…違う。
これって・・・」
ウンスは髪をグシャグシャに
しながら卓上に顔を埋めていた。
そんなウンスをヨンは優しく
手を添え起き上がらせならが
言葉を繋ぐ。
「あり得ぬ…俺が王になどなれる
訳がないのだ…。故にウンスが
気に病む事はない」
「だって思い出せないんだもの
私達がこの地にいることで
違う歴史が生まれたなら
修正出来ないのかしら
ヨンやヨンジュンさんが
天門を自由に操れるように
どうにか出来ないのかしら」
「ちょっと待ってください
あれ、おかしいな~
おれが初めてみた史実書とは
内容が違うぞ。
父親を探すのに時代をあちこち
旅をしている間みてなかったから
その間に歴史が変わったのか
確かに将軍にはなるけど
王とは書いてなかったはず。
でもおれの時代でも将軍の名を
つけた駆逐艦はあるんだ。
空、海、陸と大活躍の駆逐艦
・・・ごめん。話を戻そう。
王になったなら駄目なのか?
おれは思うんだけど
人はいつかみんな亡くなるんだ
年老いて亡くなる人や
病気で亡くなる人や事故や自ら
亡くなる人…世代交代はいつの世でも
ついて回るだろう?
だからさ、チェ・ヨン王様で
この高麗をもっとより良い地に
すれば良いんじゃないかな・・・
戦になるんだったらおれも力を
貸すし、内功使いが二人いたら
長引く戦も一瞬で終わるだろうし
どう?御先祖様方」
「・・・」
「御先祖様方っていうのは止め!
あぁ~余計に頭が痛くなってきた
アスピリンがあれば・・・」
「有るわよ。こちらにお世話になる
って決めて荷物を纏めた時
頭痛薬と痛み止めと大量に持って
来たからね、ウンスは頭痛持ちだから
お母さん頑張ったでしょう?」
「あ、ありがと…でも我慢する
今は私も侍医としてこの地に
いるんだから駄目駄目!
現代のお薬飲んじゃ」
喉から手が出るほど
以前は常備薬として持ち歩いていた
アスピリンだがウンスはそれを
封印した。
そしてヨンの決心はどうなるのか
史実書通り王となり
この地を救うのか楽しみな所である。
・・・・・
う~ん・・・今までにない展開!
先はどうなる??
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