鈴蘭  60 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「重厚な佇まいですね…お父さん」

「本当だな・・・戦ばかりのはずが
ここだけは別世界のようだな。
静かだ。庭も実に風情がある」

チェ家由来の寺である蕭(しょ)安寺。
此度の紅巾賊の襲来で
寺の周りの家屋は焼け落ちたのか
修復が始まっていたのだが
蕭安寺だけは無傷であった。

「この地は神仏を敬う国、元もそうと
耳に致しております故
それが敵地であろうと変わらぬ
ものやも知れませぬ」

「私達の世でも神仏や御先祖様は
敬い大切にお祀りしていますよ。
時代が変われど、その心は
同じと言うことなんですね」

重厚な門前で人の気配を感じたのか
住職が不意に顔を覗かせ
笑みを浮かべながら挨拶を交わす。

「久しいの…ヨンや。
婚儀の折り以来であるな
息災にしていると耳に届いて
おるぞ…。嫁御も息災であったか?」

「はい、住職様。お陰さまで」

「そうかそうかそれは何より。
此度の紅巾では不思議な出来事が
続いたとか…そなたの所業であるのか
?」

「いえ、これは 華佗と呼ばれた者
の所業のようにて某は関わりの
なきこと故…されど、まっこと
王宮に巣喰らう紅巾も
お陰を持ちまして、一掃され
安堵致し、感謝致しております」

「なんと!華佗と申したか…
古い書物に名のある華佗に相違
ないのか?」

「その者に対面かなわぬ故
なんとも申し上げようが
ございませぬ」

満面の笑みを浮かべ住職に応える
ウンスとは対照的に、眉間に皺を寄せ
るヨンであった。

「あっはは~・・・こりゃぁ失礼
致したのぅ…ヨンが…そなたが
喜怒哀楽の顔をするとはな
嫁御を娶るとそのように
変わるものなのじゃな・・・。
愉快じゃ、実に愉快じゃ」

「・・・」

「うふふっ・・・ヨンってば
照れちゃって、かわいい!」

「ウンス、旦那様をからかうもんじゃ
ありませんよ…ごめんなさいね
ヨンさん」

「いえ、母上様・・・」

ウンスにからかわれ耳まで朱色に
染め始めたヨンが後頭部を擦ると
一斉に皆が笑みを浮かべたので
ある。

そしてウンスの両親の話をしながら
しばし寛ぎながら時をすごし
ウンス両親から思いがけない言葉が
発せられたのであった。


・・・・・

皆様こんにちは。

急激にコロナ発生率が上がって
街に出歩くことも少なくなり
身近に迫るコロナが恐ろしいと
思うでんべであります・・・。
還暦を迎えシニア世代に
突入した私は仕事に家事に
日々忙しくすごしていますが
皆様はお元気でいらっしゃいますか
手洗い、マスク、うがいを
忘れずお過ごしくださいませね。

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