鈴蘭  55 | シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説を書いています



「ウンス!!」

「ヨ~~~ン!助けて~~!」

「くそっ!」

遥か頭上にウンスが
浮かんでいるのだ。長身のヨンが
手を伸ばそうが跳び跳ねようが
届く筈もない二人の距離が徐々に
離されていく。

戦で膝をつくこと…それは己の死を
意味する事。
幾度となく激戦を制してきたヨンは
膝をつく事は一度もなかった。
そのヨンが神仏に祈るように
膝をつき頭を垂れたのである。

「俺はウンスがおらなば息も
できぬのです。
この世に神々がおるのならば
俺を連れて行けばよい!
この命、惜しみ無く
差し出す故
ウンスを返して、俺を・・・」

「いや!おれがそちらに行きます!
だから!侍医を大護軍の元へ
お戻しください!!」

ヨンの声を遮るように
いつのまにやらヨンのそばで
テマンがそう叫んでいたのだ。

その声に応える筈もなく
ウンスの姿を視界に捉えることが
難しくなるほど小さくなる。
そんな時天にぽっかり開いた
大きく黒く空洞から何かが
降ってきたのだ。
それは地面からは何者なのか
目視はできないでいると
山で育ったテマンがいまだに
遠目が利き豆粒より小さい
それをじっと見つめると
観たままを素直に伝え始める。

「あ、あの人たち・・・
なんだか大きな風呂敷を背負って
優雅に降りてきました!あ、侍医の
足を掴まえたようです。
あっ!侍医が目を覚ましたようです
あっ!侍医が抱きつきました!
知り合いですかね??」

「・・・ウンスは無事なのか?」

「はい、こちらに向かい手を
振っています。元気な様子です」

テマンの実況にヨンは胸を
撫でおろすがむくむくっと
嫉妬の炎に火が付いた様子だ。

「ウンスに触れて良いのは
俺だけだ。何故ウンスが抱きついて
おるのだ!くそ~!俺にはまだ見えぬ
じっれたい!!テマン?どうにか
しろ!!」

「痛いです…大護軍…て、手を
離してください・・・」

「す、すまぬ・・・」

不意に胸ぐらを掴まれ
持ち上げられてしまいテマンは
その手を叩きならが
声を絞り出していたのである。

すとんっと降ろされたテマン
顔を赤く染めながら息苦しそうに
していた。

「テマン…俺を殴れ!
あの方の事になると
俺は何をしでかすか分からぬ。
すまなかった・・・。
真にウンスは無事なのだな?」

「大護軍を殴るなどおれには
できませんから!
お、おれは大護軍を父とも兄とも
思い慕っているんですから…
おれの今があるのは大護軍が
見つけてくれたから…です」

「テマン…」精一杯の胸のうちを
吐き出したテマンに、ヨンは
目尻を下げツンツン頭をガシガシっと
撫でてやる。
そうこうしているうちに
天から叫び声が聴こえ始めた。

「ヨ~ン~~ヨ~ン・・・」

「ウンス~~~!!」

「ヨ~ン~~~!」

視界に飛び込んだウンスは
笑みを浮かべ、こともあろうに
降りてきた男の膝の上に座って
いたのであった。


・・・・・

あらら??お話が違う方向に
・・・お笑い??
修正しなければ(笑)
謎ときは次回に!
降りてきたのは誰~~だ?

ポチっとして下されば嬉しいです

にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村