鈴蘭  1 | シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説を書いています


一年も離れてしまったこの地に
ウンスはようやく今戻ってこれた。

そこは高麗の兵が睨みを
利かし緊張感が走る
天門の地である。
ウンスは辺りを見回したが
顔見知りはおらず躊躇いながらも
声を掛けてみる。

「あのぅ~ここは高麗ですか?」

「はんっ?お前は誰だ?
なぜこんな辺鄙な所にいるんだ
いやまて!お前この石畳から
出てこなかったか?お前は
妖魔の類いか!!」

そう叫ぶとその兵はウンスにむかい
剣を抜く。

「な、なにをするの
私は、この地で王宮で役目を
こなしていた医仙と称された医員
なんだけど…それにウダルチテジャン
のチェ・ヨンの許嫁なんだけど」

ウンスはその剣に怯むことなく
ハッタリをかます。
「斬れるものなら斬ってみなさいよ」
まさしくそう言わんばかりの
強気で一歩二歩と前へ歩みよる。
なれど胸のうちでは恐ろしく
脚の震えが止まらないのである。
そしてその兵士の口から
漏れた言葉に瞳を見開き
驚きを口にし、更に詰めよる。

「医仙?・・・確か数年前そんな名の
医員にこの腕を縫うてもらったことが
あったな…だけどよ
忽然と消えたと噂を耳にしたぞ
それになウダルチテジャンであった
我が憧れるチェ・ヨン大護軍は
今やこの地にはいないんだよ
残念だったな」

「えっ!まさか亡くなったとか?
テジャンはどこにいるのよ!!
教えなさいよ」

「ま、まて、落ち着け
実はな、七日ほど前この石畳に
飛び込んでしまったんだ。
そりゃ不思議な光景だったさ
おれたちにはなんにも見えないのに
大護軍がこの石畳に消えてしまった
んだからなら」

「えっ!天門が開いたって事?
そんな頻繁に開いているなんて
私の計算が間違っていたって
事?そうなの?」

「知らないさ!
だからチュンソク隊長とテマンと
言う大護軍の私兵も残っているんだ
あとは皆都に戻ってしまったがな」

「チュンソク隊長、テマン君なら
知っているわ。ねぇどこにいるの?
案内して!はやく!!」


・・・・・

その頃チェ・ヨンは・・・。

天門は己の願いを聞き届けて
くださり開いたのはよいが
言葉も通じない戦場に脚を
踏み入れていたのであった
しかも夜襲である。
なんの因果か歯向かう者あらば
斬り捨て、己の身を護っていた。
そんな折でさえ
頭に浮かぶのはウンスの事ばかり
この戦場におるのではないか。
怖い思いをしているのではないか。
ウンスの身を護ってやれぬなら
己は生きる価値があるのか・・・。
自問自答を腹の内で繰り返し
ヨンは鬼と化すのであった。

ばさりばさりと斬り捨て
「えぃ!面倒」と
全身を蒼白いひかりで
その身を覆う。

「かかってこい!」

鬼剣と言われる剣を鞘から抜くと
指先から溢れ出す雷功が
その鬼剣を包み込み
辺りが明るく見えるような勘違いを
起こす者もちらほらと見える。

「●■★◆!!」



・・・・・

皆様こんにちは。

ご無沙汰しております。

新しいお話の始まりです
お題は「鈴蘭」に致しました。
西洋の花言葉になるんだと
思いますが「再び幸せが訪れる」
に、一目惚れ致しました(笑)。
でんべのふるさとでは
あちらこちらに咲いておりますが
小さく可憐な花弁が思い出されます。

さて、ヨンはどこに紛れ込んで
しまったのか?
なぜウンスの計算には
関係なく天門が開いたのか?
ふふふっ・・・内緒よ(笑)
「●■★◆!!」←こちらは
言葉が通じない国と言う設定で
こう致しました。
「鈴蘭」もお付き合いくだされば
幸いです。

ポチっとして下されば嬉しいです



にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村