生きる意味(動きだす時) 66 | シンイ二次小説でんべのブログ

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あれからしばらくの後
母親も床上げを無事に済ませ
ほんのわずかではあるが
足を引きずりながらの生活が
続いている。

むろん畑仕事は足を庇いながらも
旦那のあとをついてまわり
せっせっと肥やしをまき
春先の種まきを楽しみに精を
出していた。

あれからウンスと言えば
正式な医員となるべく
侍医をつかまえては
熱心にあれこれっと尋ねる日々が
続いていたのである。

「まっことウンス殿には熱心に
問われると
いやな顔はできかねますな…
で、今日は何を?」

「侍医、あのですね
薬草に詳しい人を
紹介してくれませんか
色々試したいんですが
私ひとりでは心もとないので
お願いできませんか」

「薬医員ですか・・・う~ん・・
私のいとこに詳しい薬医員が
いますが、遠くてなかなか
都には顔を出さないもので
ご紹介できると致しましても
いつになるやら・・・ですが
文を出してみましょう
火急の用件にてと」

「えぇ~大丈夫ですか
こんな素人もどきの為に
わざわざ
来てもらうのは気が引けますが」

「いえいえ…医女を目指す
ウンス殿は貴重な存在
医員はおのこが勤めるものとの
頭の硬い者もおりますが
自分はそうは思わないので
是非高麗初の医女を目指し励んで
欲しいものです。
それの手助けができるのであれば
自分は嬉しいのですから」

春の試験を目指すウンスにとっても
心強い味方が欲しいところ。

優しい笑みを浮かべる侍医では
あったが・・・無理をしておらねば
良いがっと、物陰から日々様子を伺う
ヨンが「チッ」っと舌打ちし
すぐさま踵を返す姿もあった。

「おや?あの衣は護軍様では?」

「えっ!そうなの?じゃ侍医宜しく
お願いしますね…あの人たら
きっと・・・ふぅ・・・」

ぺこりと一礼すると
ウンスはヨンの後を追い駆け出す。
追い駆けても追い駆けても
追い付けるはずもなくウンスは
ふぅ~ふぅ~っと息を切らし始め
ると・・・。

「ヨン!!気付いているんでしょう
?待ってよ」

「・・・」

いつの世も愛しいウンスが絡めば
悋気と言うものがつきまとうと
己の懐の狭さに呆れつつも
どうにも収まる事を知らない
もやもやを払拭するべく
ぴたりっと、歩を止め立ち止まる。
その背に、ぱふんっとウンスが
細い腕を回す。

「私の居場所はいつもここよ
ヨンの背中は大好き!広くて
暖かくて・・・私だけのものよ
ふふふっ」


・・・・・

牛歩も牛歩ですみません。
年越しイベントのお話の方が
先に完結してしまいそうです。

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