生きる意味 30(甦れ) | シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説でんべのブログ

シンイ二次小説を書いています


役目を終えテマンとともに
屋敷に戻ると、ウンスがぱふんっと
抱きつき出迎える。

「如何した?」

「うんんっ…退屈だったから
あ!テマンじゃない!いらっしゃい」

満面の笑みを浮かべ出迎えるウンス
テマンがともに屋敷へ帰ることは
滅多にないのである。
日のあるうちはウンスを陰ながら
護衛しているが
ヨンの帰宅とともに兵舎へ戻り
そこら辺で新入りと
雑魚寝をしているのである。

「ウンス・・・話がある故
テマンを連れてきたのだ、
構わぬか?」

「もちろんよ!大歓迎よ
テマンはあの時からずっと家族じゃ
ない?そうでしょ」

「ああ…家族であったな」

「さあ、あがってテマン。
夕餉はまだでしょう?いっつも
兵舎なんだから、ほらほら
遠慮しないで…ふふっ」

遠慮気味のテマンの肘を掴もうと
するウンスであったが…すっと
ヨンの腕が伸び、手を繋ぐ
形となったのであった。

「・・・いくらテマンであろうと
それはなりませぬ…」

「な、なんでよ~ケチ!」

「けちとな?・・・」

蛸ではないかと口を尖らすウンスを
尻目に、ぴくぴくっと眉を上下させ
ながらも、テマンに向かい顎を
くぃっとあげ
あがれと合図を送るヨンであった。



奥の間に通されると質素ではあったが
心の籠った小鉢が幾つか並べなれて
いたのである。

「うちの使用人の方はね~
とっても料理が上手で
味は保証するわよ…遠慮しないで
食べて頂戴ね…なんだか
とっても懐かしい気分だわ
あの時もこうして屋敷で
卓を囲んだわね~ふふっ」

「そうであったな・・・テマン食え」

「はい!では・・・」

それから食しならが話は
尽きることはなかった・・・。
前世の思い出話、本日王命を賜り
護軍に昇進したこと、そして…。

「テマンを養子に迎えようと
思うておるが、ウンスはどう思う?」

「あら!素敵!大賛成よ
これだけは前世でも
してあげられなかったじゃない
オ・テマンからチェ・テマンに
なるのね~嬉しい!」

「お、俺なんかを養子にしたら
チェ家の体面に傷がついてしまう
・・・どうしたら・・・それに
俺、頭悪いから漢字も読めないし
字も書けないし…」

「いいの、漢字くらい私が教えるから
今の私は書けるし、読めるわよ
ふふっ」

「・・・ああ~~」

瞳をきらきらと輝かせるウンスを
よそに、テマンは
頭を悩ませていたのである。

「俺の身内は叔母上だけ故
叔母上には俺から話をする。
案ずることはないぞ…
ほら、ウンス、口の端に米粒が…」

「そう?あ、ありがとう」

「変わらないんですね…
お二人の絆は・・・お、俺が
養子を受け入れたら
息子になるんですか?それとも
弟になるんですか?」

「亡き兄上の養子ではどうであろう」

「叔母様!!」

気配を消し突然現れた叔母に
ウンスは目を白黒させ
椅子から立ち上がっていたのである。



ポチっとして下されば嬉しいです



にほんブログ村 小説ブログ 韓ドラ二次小説へ
にほんブログ村