生きる意味 16 (甦れ) | シンイ二次小説でんべのブログ

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その瞬間!邸の中からファスイン
目掛け「ドドドッ~」っと
何か飛んでくる。
恩讐にはそう思えた・・・。

「きゃっ~~なに?叔母様?
今のはなんですか?
赤い衣のおなごもいませんけど」

「隊長が助けてくれたのじゃ
・・・案ずるな」

「ヨ、ヨンが?」

「あやつの内功でな…今のうちに
早く逃げ出さねばならぬ
足手まといになればあやつは戦えぬ
駆けるぞ」

「はい・・・」

睨み合いをしていたファスインの姿は
遥か遠くの邸をぐるりと囲む
塀まで飛ばされ気を失っていた。
それを目の当たりにした恩讐では
あったが、初めは驚きチェ尚宮に
ぎゅっとしがみついてはいたのだが
チェ尚宮に促されともに駆けだす。
道すがら、愛らしい小菊が
ヨンが放った雷功の余韻揺れ
恩讐の目に留まる。

「んっ?叔母様、ま、待って
ください」

「如何した嫁御や?はよう逃げねば」

そんな言葉も耳に届かぬように
小菊に吸い寄せられるように、恩讐は
一歩、二歩と歩を進め、膝を折
いとおしそうに小菊に触れていた。

初めて目にしたはずの雷功・・・。
そして導かれるように
吸い寄せられた小菊・・・。
恩讐の脳裏の奥深く一筋の光が
差し、懐かしい景色を甦えさせる
この邸で愛しい人と言われた事。
小菊をヨンの髪に差し
腹を抱えて笑ったこと。
すべて甦ったわけではなかったが
愛しい人を思い出すには
十分であったようである。
ウンスの瞳にはみるみる涙が溢れ
頬を濡らす。
小刻みに揺れる恩讐の肩に
チェ尚宮がその手を添え心配そうに
呟く。

「如何したのだ、泣いておるのか?」

「・・・お、叔母様・・・
ウンスです…」

「んっ?分かっておる恩讐であろう
何を今さら…兔にも角にも逃げねば
ならぬ、はよう」

「えぇ~分かっています
その前にあの人に知らせなきゅ…
ヨ~~~ン?私よ~~・・・
ユ・ウンスよ~~~」

思いの丈をありったけの声を振り絞り
邸の中にいるであろうヨンに届けと
言わんばかりに、そう叫んでいたので
あった。


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その声は邸の中にまで響き渡って
いた。

「・・・・・!!」

『あの方が戻ってきてくれたようだ
俺のイムジャ・・・
待っておったのだぞ』

正室として迎え、己に前世の記憶が
甦った夜より
忍耐の日々を過ごした寝所を
思い浮かべたのかは
定かではないが、ヨンの口の端が
微かに上がると鬼剣を鞘から
抜き、再び丹田に気を集めるのである。



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柳恩讐がユ・ウンスとして
甦りました!(笑)
なぜ生まれ変わったのか?
その必要性をこれから二人が
見つけ行きます。
これからもお付き合い下されば
幸いです。

ブログ村バナーがまた張れなくなって
しまったので放置します(笑)


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今日は月末棚卸しの為
派遣社員はお休みです!
嬉しい!!次男もお腹から
管がとれ、今日は病院食が食べれる
と嫁さんから連絡を受けました。
皆様のご声援が届いたのかしら(笑)
本当にご心配をお掛け致しましたが
あとは退院に向けリハビリを
するそうです。
ありがとうございました。


でんべ