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屋敷への投石騒ぎから幾日かは
平穏な日々が続いた
大事に至らずと
皆が胸をなでおろした頃…
王様の元へと一人の重臣が
拝謁を願い出る。

「如何したのだ?イ殿
余は王妃の世話をせねばならぬのじゃ
手短に頼むぞ」

「恐れながら王様、我が孫娘であり
先日大護軍殿に輿入れを願い出ました
ミランのことでございますが
我が屋敷へもどる道すがら
チェ家の門扉が開いており
ちらりと顔を覗かせた所
チェ家使用人と思われます女人に
いきなり手首を捻りあげられ
骨折しております。
嫁入り前のミランにそのような真似を
されて、些か憤慨しておりますれば
その女人を捕らえ厳罰を
お願い申し上げます」

「チェ家使用人がそのような真似は
すまい…屋敷をまちごうたのでは
ないのか」

「まちごうてはおりませぬ
わたしめが教えております故
嫁ぐことになるチェ家と…」

「ほう~嫁ぐことになると…?
余は許した覚えはないが・・・
して孫娘の姿が見えぬが」

「はい…王様のお許しがなければと
回廊にて待たせております」

「呼ばれよ」

「はっ…ありがたき幸せ
ミラン?入りなさい」

そう声がかかると深く頭を垂れたまま
孫娘ミランが
左腕を布でぐるぐる巻きにし
それでも髪を結い上げ
鶯色のチマチョゴリを身に纏い
おずおずと姿を現せたのである。
『なんと…大層に』
王様はそう思ったのか
苦虫を噛み潰したお顔をされ
見つめていたのである。



その頃チュホンに跨がりヨンと
ウンスが出仕すると
王宮大門前にてチュンソクが
これまた眉を八の字に下げ
困り顔をし待ち構えていた。

「如何したチュンソク?」

「おはようございます
大護軍、医仙様…王様がお二人を
お呼びにございます」

「あら、私も?珍しいわね・・・
え?王妃様になにかあった
訳じゃないわよね」

「いえ…そうではございませぬ
先だての投石騒動の折のことで
イ殿が、王様に拝謁を願い出
ちとややこしいことになる気配で
ありまして・・・」

・・・相分かったと言わんばかりに
ヨンはウンスの手を引き宣仁殿へと
踵を返すのである。


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