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あちらこちらで剣が交わる音が
聴こえる中ヨンと大男は対峙する。
眼光鋭く隙のない気配を
ヨンは悟ったのであろう。

「我!テイメイ
おまえか?チェ・ヨンとは」

「・・・いかにも」

「そうか!我と素手の勝負をしないか
万が一、我が負けたなら
二度とこの地を踏ませはせん
約束しよう」

「相わかった…なれど
その約束は信用せぬ、そう決めておる
お前らをこの場にて壊滅させる
そのため俺がでばって参った
覚悟致すがよい」

「えぇい!小癪な!どぉ~~」

テイメイと名乗るその大男が
ヨンに向かい獣のような唸り声を
あげ突進する。

大きな手を互いに合わせ
力の限りねじあげるふたり。
その気迫がすごいのである
風が舞い、海岸沿いのためか
辺りの海水も波を打つ。
その気迫に回りが剣を
振るうのも忘れ見入ってしまう程
である。
「テイメイ様~~そんな奴に
負けんな~~」
その叫びにカチンっときたテマンが
その声の主を隠し持つ小刀で
音もなく斬り捨てる。

「ば、馬鹿!大護軍が負ける訳
ないんだよ!!まったく!」

「テマン?そう力むでない
大護軍が膝をつくことはないと
俺は信じておる…そうであろう?」

その言葉に安堵したのか白い歯をみせ
こくこくとうなずくテマン。
チュンソクの声が届いたのか
ヨンの口の端が微かにあがった
気がする。

まるで力比べをしているように
拳と拳を力の限りぶつけあい
そのまま波際まで駆け寄る。

「なかなかやるな…この地には
チェ・ヨンと言うめっぽう強い
男がいると聴いていたが・・・
ふぅ~我も
本気を出すしかないようだな
我の師匠、ムン・チフ直伝の雷功を
受けてみるか…かっはは」

「・・・!ムン・チフと申したか」

…赤月隊長ムン・チフ…
父とも慕ったその方がこんな輩に
雷功を伝授する筈がない。
ヨンは一瞬その手を緩める
テイメイもその隙を
見逃すはずもなくぽんっと
後方に飛び跳ねヨンに向け
そのごつごつした掌を翳す
のであった。



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