あなたを探して 67 | シンイ二次小説でんべのブログ

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『ねぇ…ヨン?貴方のぬくもりを
いっつも探しているような気が
するのよ…どうしてるの?
ちゃんと寝てる?
ちゃんと食べてる?
怪我してない?…私は泣いてないわよ
たぶんだけど・・・お月様がきれいに
見えてるわ…ヨン?貴方のところから
見えてる?…貴方が戦に行ってから
十日がすぎだわ・・・まだ時が
必要なのね・・・はやく帰ってきてね
待ってるのよ』

月夜を見上げ戦場にいる愛しい
ヨンに向け想いを馳せるウンスである

「クッシュン!・・・あら風邪かしら
それとも貴方が私を思っていて
くれてるの?…ふふふ
はやく会いたいなぁ…ねぇお月様~?
あの人を無事に私の元へ返して
ちょうだい、いい子にしてるんだから
約束よ~~~」

ウンスは唇の両端に手を添え
そう叫ぶと腰掛けていた
縁台からひょいっと腰をあげると
閨へと向かうのである。

そしてその様子を見ていた
スリバンソウと
エヨン叔母様からの命でチェ家
と言うのかウンスの護衛をする
バルとチャミ…そしてもう一人・・・
『ちゃんと閨に行かれたな?
よしよし…これでおれの役目も
終了だ!解放されたな
王宮務めの後の警護?・・・
むちゃくちゃですよ大護軍…
ふぅ~・・・兵舎に帰ろっと』

その後ろ姿にあまり都を知らない
バルがソウに向かい問い掛ける。

「ねぇ~あの方は?」

「迂達赤のトクマン様よ
役職についてはいないんだけど
まぁ~三本の指に入るお方かな
でもね…ちょっぴりお調子者だから
要注意ってところかな…」

「ふう~ん…そうなんですね
・・・」

きらきらと瞳を輝かせ
その背を見送るバルであった。



>>>>>

一方ヨンは…野営を張る
海岸沿いの平地にある大きな石に
腰掛けていた。
明朝いよいよ決戦のときである。
遥か彼方には倭寇と思われる
海賊船が様子を伺っているように
ゆらゆら波にゆられ揺れている。
隔たる家屋などもなく
月明かりがヨンを照らすのであった。

『ウンス?泣いてはおらぬか
飯は食っておるか?
怖い想いをしてはおらぬか?
明け方決着をつける・・・
終われば飛んで貴女の元へ
戻る故待っておれ』

流れ星がすっと夜空を横切る。

『ふう~願いが叶うと以前教えを乞う
たな…神頼みは好まんが
ウンス?貴女の元に
はよう戻れるならば願おうでは
ないか』

そう言ってヨンは瞳を閉じたのである



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