テマンの反乱 4 | シンイ二次小説でんべのブログ

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声をあげるまもなくトクマンは
首根っこをひゅいと掴まれ
転がされていた。

「テ、テ、隊長!」

地べたに横たわり
情けない声をあげるトクマンを
尻目に、ヨンの目指す先は
壁にぺたりっと張り付き
身を潜めているトルベであった。

鬼剣でトルベの肩をバシッと叩く。

「痛っ!誰だ!・・・隊長!」

トルベは眉を吊り上げ声を張り上げ
振り返るとそこには鬼そのものの
ヨンが仁王立ちしていたのである。

「トルベ?何をしておる
俺が常々口にすることを忘れて
おるのか?…ならば身体で覚える
しかあるまい・・・テマンは
お前の差し金であろう」

「ち、ち、ち、違います
このトルベ…テマンのことなど
まったく知りません…ただ親元に
戻る道すがらたまたま二人を
目撃したものであとを付けたまでに
過ぎません!嘘は言ってません!」

「真であろうな」

「は、は、はぃ・・・」

嘘と露見したなら俺の明日はない
その自覚は十二分にあるトルベ…
だが吐いた言葉はうそ…
『困った~~』
トルベがそう頭を抱えそうになると
ウンスとテマンが動き出すのを
目の端に捉え話をかわしたのである。

「隊長!医仙様とテマンが
饅頭を食い終わったようです
俺あとをつけ報告しますから
隊長はお戻りください」

「いや…よい・・・お前は屋敷へ
戻るのであろう?」

どちらも引く気配はないのだが
ヨンにぎろりと睨まれれば
部下のトルベが身を引くしか
仕方がない。

「・・・分かりました…隊長
では俺は屋敷に戻ります
あとお願いします」

「・・・」

冷静さを取り戻したヨン。
トルベと別れ二人のあとを追う
のである。

「わぁ~~これ綺麗!」

市井の小間物屋で脚を止め
目に留めたのは綺麗に細工された
宝石箱なのか…小物入れなのか
ウンスにはわからないのだが
それ以上に疎いのは…テマンであった。

「これ…いいなぁ~
でもおたかそうね・・・いいのよ
テマン君気にしないで
次行きましょう」

「え?遠慮しないでください
金子ならありますから」

テマンは自慢げに胸元から
袋を取りだし店の主に
その袋をぽんっと渡すのである。
実はこの袋、トルベが
饅頭五個ほど買いもとめる程度しか
入っていなかったがそれをテマンに
渡したのである。

とてもその金子で
買える代物ではなかったのである


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