「テマンのやつ・・・」
あまりに動揺たのか
すぐそばにトルベが潜んでいたのも
気配が読めずヨンは物陰から
典医寺の戸口を凝視していたので
ある。
「医仙様…これから市井へ
行きませんか?
好きな物を買いますから
行きましょう・・・」
「え?市井へ?
行きたい!…でも私お金持ってないけど
構わないの?」
「はい…心配ご無用金子はこの通り
持ってますから」
そう言うとテマンは懐に忍ばせた
袋を取りだし、ウンスの前へと
ニコニコ笑顔で見せるのである。
実は・・・さほど入っては
いないのだが…金子にとらわれない
テマンではいまいち中身が
わかってはいないのである。
「そぉ~・・・甘えちゃおうかしら
チャン先生?時間もらえるかしら?
ずっとこの医療棟とあの部屋の
往復なんだもの…ねぇお願い」
「・・・ゴッホン・・・
確かに…天界からいらした医仙殿には
時をもて余すことでしょう
テマン殿なら腕もたつ・・・
わかりました…一刻ほど行って
きなさい」
「わぁ~い…ありがとチャン先生
わかってるぅ~~大好きよ」
ウンスは嬉しさから
ぴょんぴょんと飛びはね
チャン先生にはぐをする。
ウンスの世ではごく普通のことで
あるのだが・・・。
驚いたのはその場に居合わせた
誰もが眼を見開いたのである。
抱き付かれたチャン先生とて
同じこと…。
「・・・!」←(ヨンのリアクション)
「な、な、何をなさいます」
「えっ?えっと挨拶と言うか・・・
嬉しいときこうなるでしょう?
別になんの意図もないんだけど」
「女人から抱きつくなど高麗では
あってはならぬこと…殿方は
勘違いされますよ」
「そうなの?」
「はい…高麗では旦那様に
なる殿方以外に手首足首など
肌を晒すことはご法度でございます」
「そうなんだ~・・・じゃ夏場に
半袖なんて無理なのね?」
チャン先生は静かに首をふる。
「オッケー!一応覚えておくわ
じゃテマン君?行きましょう」
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