あなたを探して 35 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「ウンス?食わぬのか?
マンボのクッパはうまいぞ」

「え?あ…はい・・・」

心ここにあらず…何を言われても
目の前に出されたクッパの湯気が
消えようがウンスの反応は鈍い。
あたりまえなのかも知れない。
愛しい男との長きに渡り離別を
一因を作った男とのいわば戦である
のだから・・・。
そんなことを思い遠くを見つめて
いるとテマンが形相を変えチュホンと
ともに飛び込んでくる。

「い、医仙様~~」

「テマン君!どうしたの?
まさか…違うわよね?」

「ト、ト、トクマンが
助けてください!トクマンを
助けてください」

「テマン!落ち着けトクマンが
如何したのだ?」

テマンの形相、興奮具合を悟った
チュンソク…トクマンの名が
その口から出たことで
冷静沈着、寡黙なチュンソクもまた
椅子から立ちあがり瞳を見開く。

「落ち着いて!深呼吸をして頂戴
いくらかは落ち着くはずだから」

テマンは言われたように
「すぅ~はぁ~」と肩で息を
繰り返す。

「トクマンがあの男の毒に倒れて
・・・わぁ~ん…だからだから」

「え!わかったわ。どこ?」

「大護軍が典医寺に運びました
から…チュホンを連れて来ました
乗れますか?」

ぐしゃぐしゃに顔を歪ませ
テマンはウンスに懇願の眼差しを
向けそう問う。
自身は山で拾われ
大護軍の私兵として
寝食をともにしてきた仲間
おっきい兄貴はチュンソクであり
ほとんど歳の変わらぬトクマンは
兄弟であった。
むろんヨンは親であり兄であり
他の仲間とは比べようはないのだが。

「大丈夫!乗れると思うわ
急がなくっちゃ…テマン君行くわよ」

「私もともに行く…で、テマン?
徳興君殿は?」

「叔母様詳しい話は道すがら
お聞きになって下さいませ
今は時間がありませんから」

「相分かった…そういたそう
エヨン?屋敷に戻っておれ
マンボ?クッパを持たせてやって
くれぬか…ウンスも食うてはおらぬし
屋敷で皆が食える分をな」

「あいよ!気をつけてもどりな
若い奴らに護衛させるから
心配いらないよ」

テマンの手を借り
チュホンに乗せてもらったウンス。
はじめは腰が引けていたが
徐々に感触を取り戻したようである。

「チュホン?頼むわね…」

任せろと言わんばかりに
チュホンは嘶き駆け出して行く。
テマンとチェ尚宮は一頭の馬に
跨がりチュホンのあとを追う。
その間テマンはかいつまんで
事の仔細を伝えていたのだ。


「死なせぬ」

ヨンはそう胸のうちで強く思い
トクマンを肩に担ぎ典医寺の扉を
蹴りあげた。

「キム侍医!侍医はおらぬか!!」

「大護軍!どうなされました?
あまりに乱暴な振る舞いにて・・・
驚きましてございます」

気候も穏やかになり典医寺に
病と思われる患者の姿もなく
キム侍医をはじめとする
医員らは蝶番が外れ「ギィ~ギィ~」
と揺れる戸口を凝視し肩に担いだ
トクマンに初めて気がついた
ようである。

「こちらに寝かせてくだされ」

「すまぬ…毒に犯されたのだと
思うが診てやってくれ」

「トギ?こちらに・・・毒のことでは
右に出る者はおりませぬ」

そうである…ウンスが姿を消した
直後からトギは寝る間を惜しみ
毒に関して学んでいたのだ。
もっと知識があれば「あの時」
二人を離ればなれにさせることは
なかった筈と・・・。
決してトギのせいではないのだが
間近でヨンが遠くを眺める
そんなさみしい後ろ姿を盗み見て
しまったことが始まりであった。

『どうした!』

「トギ…毒らしいが分からぬか?」

侍医を突飛ばす勢いでトギは
診察用寝台に
横たわるトクマンの瞳を開け
そして脈を診、肌を晒し
皮膚の具合を丹念に観察し
ひとつの答えを導きだした。

『裸子植物の毒だ』とトギの指が
そう動いた・・・。
そこへ飛び込んできたウンス。

「あなた!トクマン君はどこ?」

珍しくウンスの気配にも気がつかぬ
ほど…ヨンも驚き瞳を見開き
振り向くのである。

「ここだ!イムジャ?
トクマンを助けてやってくれぬか
俺の大事な仲間であり家族なのだ」

チュホンを門番に預け
広い王宮をどれ程駆けて来たのか
肩で息を繰り返すウンス。

「わかってる。退いて!」

ヨンに向けて言ったのか
寝台を取り囲む他の医員に向け
はいた言葉かは定かではないが
髪の毛をひとつにくくり
きりりとした顔つきで前を
向くウンスであった。


>>>>>

未だにライフには行けず・・・
教えて頂いたブラウザひとつでは駄目で
フラッシュプレイヤーなるものを
スマホに取り込む作業をしていますが
すべて英語表記でさっぱり分からない始末・・・
機種変するかと考えております。


もうひとつ…アメンバー申請ですが

1 成人女性であること

2 年代(ざっくりで構いません)

以上を添えてメッセージかコメント欄にて
お答え下さいませ。

お答えのない読者様は申し訳
ございませんが承認致して
おりません。

でんべ

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