木春菊  [偕老同穴] 証83 | シンイ二次小説でんべのブログ

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ウンスの内功は、ヨンに対してだけ
なのか…ウンス自体分からなかった
典医寺と兵舎、離れていても発揮
出来るのかも不明である
一つだけなんとなく理解出来るのは
生まれれば、この内功は
もう使えることはないだろう
と言うこと…

一つ一つ胸のもやもやを、拭い去る事に
挑戦しようと瞳を輝かせる

「先ずはあの人から…離れていても
使えるかしら…丹田に気を集めてっと
太い一定の息を吐き、気を静める
てっと」

ウンスは独り言を呟き
瞼を閉じ気を静める

四半刻程繰り返すと…
ウンスの気が解放される

『ヨン・・?聞こえる?・・・』





その頃兵舎では

珍しくヨンが、朝の鍛練に顔を出して
いた

「チュンソク、春先入隊の新兵は
このように不甲斐ないのか?」

「はっっ、申し訳ございませぬ
某の不徳の致すところで…この一言に
尽きるかと、申し訳ございませぬ」

「いや、チュンソクのせいでは
なかろう…腰が引けた
奴ばかりが目立つ!これでは
己の命も守れまい!!」

鍛練の指導は、トクマン始め古参の
迂達赤が受け持っていた
厳しい顔つきで怒号を浴びせている

「こんなことも出来ないのか!
木刀が剣ならば、当に殺られているぞ!
分かっているのか!」

「トクマン…ご苦労暫し休め、後は
俺がやる」

「大護軍…すみません
古参の俺達がしっかりしないばかりに
手を煩わせてしまい・・・
新入り!手護軍が直々指導して
下さる、ありがたく思え!!」

春に入隊した新入り八名
身分の違いで揉め、あるいは腕の格差を
ひけらかす者までいる
口は達者であるが、王様の近衛と言う
自覚が微塵も感じられない
大護軍が直々指導して下さると
眼を見開き驚き喜ぶ者
ふんっ!と鼻であしらう者、様々な
反応である

「基礎がまったくなっておらぬ
戦ともなれば、長期戦は避けられぬ
練兵場を百周走って参れ!」

「恐れながら大護軍、そのような事に
意味があるのでしょうか?
近衛は、近衛らしく王宮に留まり
王様の護衛に、精を出せばよいのでは
ございませんか?」

「お前!何様のつもりだ!
大護軍に、口答えするとは百年早いわ」

ヨンは、チュンソクの怒号を手で
せいし一歩前へと出る

「お前、名を申してみよ」

「・・イ・チョンホ・・」

「王様の護衛をしたくば、それなりに
腕をあげねばならぬ、それがどう言う
意味か分かっておるのか?」

「は、はいっ」

「ならば申してみよ」

「敵が侵入したなら、王様を全力で
お守りし、この命投げ出す覚悟は
とうに出来ています!」

「はあ…命は容易くかけるな!
敵わなぬと踏んだなら、一目散に逃げよ
戦でも然り、戦地にて救援があれば
俺らはどこえでも赴く
この国を護る事が、即ち王様を御守り
することに繋がる、そう思わぬか?」

「・・・」

「ん?チュンソクちと頼む」


『ヨン・・?聞こえる?
あまり怒りをためちゃ駄目よ
身体によくないわ…肩の力を抜いて
深呼吸してちょうだい…これは主治医の
命令よ…』

『ウンス…典医寺におるな?』

『ええ、典医寺の私室よ、離れていても
貴方と繋がるかやってみたくてね』

『まったく、これだから目が離せぬ
無理をするな、赤子に負担が掛かるやも
知れぬ故』

『は~い』

ウンスの呑気な返事が返ってくる…
ヨンは、迂達赤に背を向け
ウンスとの会話を成立させる事ができた
だが一抹の不安を覚える
元々内功など持ち合わせない
ウンスが、赤子の力を使い
気を解放するのは、負担が大きいのでは
ないかと言うことを・・・




「よし!ヨンと離れていても話は
出来たわ…後はあの人以外で、この
内功が使えるかどうかよね・・ふふふ
誰を試そうかな…?」

ウンスの無謀な挑戦が始まろうと
していた…



※※※※※

土日と法事があり、まったく
書き留めがなくなりました
暫く短めですがすみませんm(_ _)m



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