木春菊  [偕老同穴] 証 72 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「なんだ、チュンソクさんじゃないの
全然知らない人かと思ったじゃない」

ウンスはヨンの背からひょいと
顔を出し、チュンソクと分かると
大袈裟に胸を撫で下ろす


「・・大護軍、知らぬ存ぜぬで
転ばせておけば良かったとおっしゃる
おつもりですか・・」

「・・・」

「そうでございます、大護軍様
チュンソク様が、抱き留めなければ
ウンス様は、転び怪我をされたか
見ず知らずの殿方に、触れられて
いたのですよ…チュンソク様に 
感謝こそすれ睨まれる覚えは
ありません!」

ぷいっと横を向き頬を膨らませる

「サ、サム…言い過ぎであろう・・」

サムの歯に衣着せぬもの言いに
チュンソクは慌てふためく

「・・ぷっ、貴方がやり込められる
なんて・・・」

「・・ウンス…そのように笑わずとも
ただ俺は・・」

ヨンは、罰が悪そうに後頭部を掻き
ウンスに向き直る

「ところでサムさん、今宵はでデート
かしら…」

「で、でーとは?」

「あ、ごめんなさい…こうして二人
市中を散策したり、一緒にお食事したり
する事を言うのよ」

あ~なるほどと、顔を見合せ頷く
チュンソクとサム

「はい…ウンス様、でーとをして
おりました、殿居以外は毎夜訪ねて
下さいます…」

と、告げたのは良いのだが、ふと
我に返ると
真っ赤に染まりチュンソクの背に
隠れてしまうサム…

「ふふふ…かわいいんだから
口は立つけど、裏表ないし
チュンソクさん、そんなところに
惚れたんじゃない?」

「・・・」

「ウンス、もうよい屋敷に戻るぞ」

ヨンはそう告げると、ウンスの腕を取り
その場を後にする

「・・奥方様には敵わぬな・・されど
俺は初めて、大護軍に口答えした・・が
明日は、生きて会いに来れぬやも知れぬ
・・」

「何をおっしゃいますチュンソク様
大護軍様が手を出そうものなら
このサムにお知らせを・・助太刀に
参りとう存じます!」

「クックッまったくサムにも敵わぬ
なれどサム…あのお二人は
往来のど真ん中で、接吻を交わして
おったのではないか?」

「さあ、サムには見えませんでしたが」

小首を傾げ愛らしい仕草のサムに
チュンソクもまた目尻が下がり
サムの手を引き路地裏へと
引きずり込む!!



「ちょっと、痛いってば~どうしたの
なんかまずいことしたかな・・・」

「・・・すまぬ…ちと・・・」

「あ、動揺してる!目が泳いでるもの
・・どうしたの?」

その問いには答えず
ウンスを軽々横抱きにすると
そのまま屋敷へと歩を進める

貴女は分かっておられぬ…
俺は俺は・・・
されど貴女の身が第一故・・・
箍(たが)を外さぬよう
・・・はぁ・・・

ヨンは盛大にため息を吐くと
無言を貫きそのまま屋敷へと向かう


分かってるつもりよ…でも・・
口にするのは…恥ずかしいじゃない・・
ずっと思っていた事だし・・
いろいろ重なり遅れてしまったけど
ね…今宵あたり・・・

ウンスは胸に抱かれ頬を染める

「ん?如何した」

「へっ…、ヨン見えてるの?」

「あたりまえであろう
戦は、日のあるうちとは限らぬ
奇襲は、暗闇に紛れ事をなす故
チュンソクとて見えておる」

「えぇ----、じゃあさっきの
口づけも見られていたかも…いや
絶対見られていたわよ…恥ずかし過ぎる
顔を合わせられないじゃないの・・」

ウンスは一気に朱色に染まると
脚をばたばたさせ、奇声をあげる

「クックッ、暴れると落ちる故
しっかり掴まっておれ」

胸に秘めた思いは同じ方向を
向いてはいたが、互いに口にすること
なく、家路を急ぐのであった


※※※※※

と言うことで、本日21時に
再びお会い致しとうございます

でも初期だから・・・
あ~あ~(*- -)(*_ _)ペコリ

でんべ

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