木春菊  [偕老同穴] 証 68 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「市中に、木材問屋金滿(かねみつ)
ってあるだろう、あそこが絡んで
いるみたいだ」

「金滿は、王宮への出入りも許される
程の木材問屋…何故人拐いの真似事を」

「坊やのところは、南京で結構頭角を
表して来ていたようだ
取って変わられるのでは、まあつまり
でる釘を早めに打ったと言う所だ」

「ふざけた話ね…自分の足元が揺らぎ
そうになると、人拐いなんて!
あったまくる!!サンギョン君が
三月(みつき)も探して、都のこんな
そばにいたなんて・・」

「ウンス、見つかった訳ではないのだ
これから探りを入れる故…」

ウンスは、身体を震わせ怒りを
露にするが、ヨンに嗜められ
肩を竦める・・・

「ふふ、ウンスは相変わらずだね
・・よし、任しときな
この美少年の為だ、忍び込んでくるよ
イルムあんたも行くかい、手を貸して
おくれ」

「な、何言ってるの?、イルムを
そんな危ない目に、合わす訳には
いかないわよ」

「二人は知らないだろうけど
大丈夫だよ、イルムは私が仕込んだのさ
素質も十分備わっていて
上達も早かったんだから、怪我なんて
しないわよ…ふふ」

ウンスが素っ頓狂な声をあげるが
サルムは、豪語しイルムは黙って
頷き、言葉を繋ぐ

「奥方様、チョンス兄さんも留守を
するときあるべさ、その時女人ばかりで
困ったもんだべ、だからおらがサルム
姐さんに教えてもらっただ
童のころから、武術には惹かれて
いただ、任せてけろ!」

「・・・ヨンどうしましょう
里の二親から預かってる、大事な娘さん
なのに、いつの間に・・」

「どおりで…イルムの気が鮮明に
分かるようになっておった故
まったく…サルム!怪我など、させたら
お前の・・・止めておくが
分かっておろう?」

「ヨン!!誰に言ってるのさ
スリバンいちの腕前と言われてる
あたしだよ、いくらあんたでも怒るよ」

ヨンに釘を刺され、サルムはぷりぷりと
頬を膨らませ、まるで乙女のように
怒っていたが・・・

「あの~こちらの方は、どちらなので
しょうか?」

「え?サンギョン、どちらってどう言う
こと?」

「いえ、近くにこのような男の方が
いないもので・・・」

「はん!この子言ってくれるね!
あたしは、心は女人なんだから」

サルムにぎろりと睨まれ
腰が引けるサンギョンだったが…
素直な疑問だと、皆が頷き
お陰で和やかな雰囲気となった



サルムが、屋敷を後にすし
夕餉を囲んでいると、サンギョンが
不安を口にする

「父は、逃げ出せない状況化にあるので
しょうか・・・開京は番所も至るところ
にありますよね…」

「・・・そうなのかしら・・ヨンは
どう思う?」

「・・定かではないことを
口にするのは、好まぬ故…されど
案ずるな…サンギョン
王宮御用達の問屋が、そう簡単には
人の命を殺めたりはせぬ筈
露見したならば、それ相応の処罰が
下される故・・一族みな路頭に迷う事に
なる…俺なりのやり方で探りを入れる故
ちと、時をくれぬか」

「お願いするわ、でも無理はしないでよ
貴方を信じてるけど…」

「分かっておる」


夕方を終えると客間に床の用意を
若い二人が率先し整える
朝夕は肌寒いが、喉が渇くだろうと
井戸の冷たい水を、枕元に置き
サンギョンは床に付く

親父、医仙様も伝え聴く通りの
お方でした…ヒョンお祖父様が娘婿と
おっしゃっていらしたと言う男も
今や鬼神と言われる大護軍様です
このお二人の絆は、揺るぎないもと
感じました…まだ夫婦の奥深い絆など
まったく、分かりませんが・・

大護軍様にお任せします
あの方なら、必ずや親父を救い出して
くれると信じています!

サンギョンは胸の奥深くに、そう想い
瞼を下ろすのであった



※※※※※

材木問屋の名称は、勝手に作ったもの
です…あり得ない名称かもしれませんが
広い心でお読み下されば幸いです


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