木春菊  [偕老同穴] 証 57 | シンイ二次小説でんべのブログ

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(懐でんべリニューアル…(笑)
作、てんてんmamaさんありがとう
ございます)




「王様、大護軍がどうやら面白い事を
画策しておるようです」

「ほう、ドチ詳しく話してみよ」

「・・・」

斯々然々と、ドチは王様の耳に入れて
しまう

「なんと!ちらりと見に参らぬか
医仙殿が、坤成殿から戻られたら
チェ尚宮の私室にて、密かに
やっておるのだな」

「はい、王様その様に聞いております
されど王様…大護軍を欺き近づくなど
至難の技でございますれば・・」

「なにを戯けたことを申すのじゃ
参るぞ」

王様は、腰をおあげになりると
チュンソクが慌てふためき
それを止める


大護軍のそのような姿を
例え王様とて、お見せ出来ぬ
なんとかお止めせねば・・・

「王様、チェ尚宮様の私室でしたら
こちらの方が、人目に付きにくいと
存じ上げますれば、こちらの方へ」

宣仁殿から坤成殿を通り抜け
その裏手にチェ尚宮を始めとする
武閣氏が住まう棟がある
無論チェ尚宮は、武閣氏の長として個室
を、宛がわれておるが女人ばかりの
棟へ向かわせるのは気が引ける

いや…すこしでも刻を稼がなければ
それが、チュンソクの本音と思われる

チュンソクは、チョモに合図を送ると
静かにチョモは消える



「大護軍、大変です!王様がお見えに
なられます」

息を切らし、チョモがチェ尚宮の私室へ
飛ぶようにやってくる

「なんと!何故王様のお耳に入ったのだ
叔母上…如何・・いや・・・俺が
お会いする」

ヨンはそう呟くと
叔母の私室から、庭へと降りると
片膝を付き、王様を出迎える

「王様…何故この様なところに・・」

「護軍!余は、忍びでやってきたものが
何故大護軍に知れておるのじゃ」

「・・・」

「護軍!!はっきり申してみよ!」

「王様、某が・・んんっ・・
あの方が婚儀のおり、亡き母上に
想いを寄せてくださり、質素な衣を
纏っておった故、婚儀の衣は女人に
とって生涯一度きりの大切な
想いが込められておると・・・
故に…二人に取り、より想いが深い
小さな小菊を…叔母上に習い…刺繍を
施しております・・・」

ヨンは、微かに耳を朱色に染める
だが、王様を然りと見据え
その強い眼差しには、ヨンがウンスを
想う心根が溢れていた

「そちは、嘘は付けぬの…
体裁を保つかと思いきや・・・」

王様は、大護軍チェ・ヨンを改めて
思い知る、真っ正直、医仙ユ・ウンス
…奥方の為なら、体面をもかなぐり捨て
・・・

「チェ尚宮、余にも教えてくれぬか?」

「はい・・へ?・・王様今なんと申され
ましたか・・」

チェ尚宮の口から
素っ頓狂な声が漏れると、ヨンと
警護の迂達赤がざわつく

「王様…それはなりませぬ・・王様が
刺繍などと、重臣らに知れれば
騒ぎとなりましょう…」

「何故じゃ…チェ尚宮
鬼神と言われる大護軍がよく
余はならぬ訳を申してみよ、余も
王妃の為ならば、命も惜しくはない
心根は、大護軍にも負けぬつもりで
おる!」


王様の頼みを断るすべもなく
こうして、ヨンが足を運ぶ折りには
王様も、チェ尚宮の私室へと向かう
のであった・・・がしかし
王妃様とウンスには、決して漏らして
ならぬと、箝口令が敷かれたのは
言うまでもない
・・人の口に戸は立てられぬも
現実であった



それから数日後、真しやかに噂が
王宮内を駆け巡る

チェ尚宮の私室に王様と大護軍が
入り浸り---と・・・・
王妃様とウンスの耳に届く頃には
とんでもない、尾びれが付き
二人は絶句する事になる




「ねぇ・・その話ほんとの事?
あの人に、限ってあり得ないんだけと」

典医寺を訪れた噂すきの女官が
ウンスの耳に吹き込んだのだ…
いや、大護軍に好意を抱く
女官の画策だったかも知れない・・・



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