木春菊  [偕老同穴] 証51 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「今日は、一緒に出仕するわよ」

「されど…何も口にはしておらぬでは
ないか、倒れでもすれば、如何する
休んでおればよい」

「・・・でも悪いわ・・」

「悪阻が収まるまで、休めたら一番だが
そうも行くまい…体調と相談し決めれば
よい、焦るではない!」

「分かった…昨日は
余り眠れなかったから、ゆっくり
休ませて貰うわ・・・」

「ああ、侍医には俺から伝えておく」

「うん、お願いね…行ってらっしゃい」

ヨン一人で、朝餉を済ませ
ウンスには、果実を食べさせ
閨からヨンは「見送らずともよい」と
言い残しテマンと共に出仕していく




「大護軍、奥方様のご様子は如何で
ございましょうか」

「ああ、無花果くらいしか口にしては
おらぬ故、お役目は休ませたが
悪阻とは、この様に辛いものかと
思い知った良い機会であった」

「そのように、お辛いものとは…
某もその・・先に・・赤子が授かれば
参考になりましょう」

「チュンソク!」

部屋まで来いとヨンは顎で指図をする

「はっ」

どかりと椅子に腰掛けると
ヨンは、悪阻で苦しむウンスの姿を
チュンソクに話す

「厠まで走れぬぞ、間に合わぬ
枕元に、桶を常備して置かねばならぬ
先ずは、そこから始めるが良いと
俺は実感したが、お前の嫁御が
悪阻があるかは知らぬが…人それぞれ
違うらしいぞ」

「・・・はっ肝に銘じておきます」

「典医寺に、休むと伝えその後王様に
拝謁する」

「はっ!ではその様に」

ヨンとチュンソクは私室を後にする





「奥方様、典医寺のトギ様とポン様が
お見えにございますが
お帰り願いましょうか?」

「ん?居間にお通ししてちょうだい
そっちに行くわ」

「は、はい」

ヨンが出仕してから、ウンスは少しの間
眠っていた様子で、エギョンの問いかけ
に重い瞼を開いていた


「お待たせしたわね…どうしたの?」

『心配で来たんだ、今日も休むと
大護軍から聞いたから』

「そうなのね…ありがとう…でも
この匂い・・・」

「うっ」と口元を押さえウンスは
小走りで厠へと走ると
エギョンがすぐに追いかける

「奥方様---」


「手土産饅頭だべ?、匂いが・・」

イルムの問いに、トギもポンも
慌て饅頭を隠そうとするが、既に遅し
匂いが部屋中に漂っている

居間から続くあらゆる扉を
開け、風を通し饅頭は厨房へと
運んで貰う


果物しか口にしてはいないのに
よく吐くものがあるものだと
ウンスは思い、再び居間へと顔を出す

「医仙様すみません…もちろん悪阻の
経験もなく、この様にひどいものとは
知らなくて・・・」

「気にしないで…風を通してくれたの?
かえって気を使わせたわね」

『ウンス、果実なら食べれるのか?
食いしん坊のウンスが
何も食べられないなんて・・・』

トギもポンも申し訳無さそうに俯く

「医仙様、今日はこれで失礼します
ゆっくり休んで下さいませ」

「あら、もう帰っちゃうの?
もう少し居てくれたら良いのに」

『また来る』と言い残し二人は
屋敷を後にする


「饅頭を頂いたのよね、お昼に皆で
食べてね…せっかく頂いたのに
腐らせたら、もったいないから」

「はい、そうさせて頂きます」

「うん、お願いね…ちょっと横に
なるから」


エギョンの手を借り閨へと戻るウンス

じきに昼になろうかと言う刻限である



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