木春菊  [偕老同穴] 証 21 | シンイ二次小説でんべのブログ

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翌日…

ウンスの気鬱も幾分解消され
少しだけ早めに屋敷を出、徒歩で
王宮へと向かっている

ウンスが転ばぬ様、しっかり腕を絡め
ながら

チュホンは、テマンが引き
二人の後ろをついて行く



「ウンス、何度も言うが無理をしては
ならぬ…気分が優れぬなら、私室で
横になれ…身体を労る事を約束して
くれるな、ん?」

「もう何度目?心配しょうなんだから
ちゃんと大人なしくしているから
大丈夫よ」

貴女の大丈夫はあてにならぬ故
案じておると言うに…何故わからぬ

「でもヨン、どうしてすんなり出仕を
許してくれたの?絶対ならぬって
言われると思っていたから…」

「・・・王妃様に、釘を刺されたのだ
屋敷に閉じ込めてはならぬと…」

「そうなの?」

「多分、いや・・叔母上の差し金に
違いない….叔母上とてウンスの身体を
案じてはずだが、王妃様に仕える
尚宮の身故、王妃様のお身体を
第一に考えておるのではないか」 

「そりゃ~そうよ、今は大切な時期 
なんだし、私も気が気ではないんだから
屋敷に籠ってなんていられないわ」

「ところで・・ウンス、俺たちの赤子
は、いつ頃生まれるのだ」

「・・それはね、来年の二月くらいだと
思うの…ヨン耳貸して…
月のものが、不安定だから気付くのが
遅れてしまったけど…
でもそれくらいには、生まれてくるかな
…ふふふ」

ヨンはウンスに言われ腰を屈め
聞いてはいるが、ぽっと頬を染め言葉を
繋ぐウンスを見惚れてしまう

「王妃様の出産を終えると、私達の
赤ちゃんの番になるわ…ふふふ」

ウンスは片方の手のひらを
そっとお腹にあて、愛おしいそうに
微笑む

女人が母親になるとは、この様に
美しくなるものなのか…
慈愛にみち溢れておる、されど
どうにか、屋敷に閉じ込める
手立てはないものか
他の男に等見せとうない・・・

ヨンはそう思い悔しそうに唇を
噛み締めながらウンスを見つめていた




「イム侍医…おはようございます
昨日はすみませんでした」

「これは…医仙殿、大護軍、改めて
此度は、誠におめでとうございます」

侍医は二人を見つけるやいなや
改めて、祝いの言葉を述べる

「出仕などされても構わぬのですか」

「ええ、体調が思わしくないときには
私室で、休ませて貰いたいの…
構わないかしら?」

「構いませぬ、お二人の赤子は高麗の
宝故、無事にお生み頂かねばなりませぬ
どうぞご遠慮なさらず…」

「侍医すまぬが、宜しく頼む
この方が、言う事を聞かぬなら
縄で縛ってでも休ませてくれぬか」

「ちょっと、ヨンひどくないかしら
愛する奥方が、縄で縛られて構わないの
・・・鬼よ鬼!」

ウンスはぷぅ…頬を膨らませ
ヨンを睨み付ける



ヨンは、典医寺までウンスを送り
後ろ髪引かれる想いを、ぐっと堪え
兵舎へと顔を出していた

「「大護軍、おはようございます」」

あちこちから、そんな声が掛かる

まったく、いちいち面倒だ!

そう思いながらも、「ああ」だの
「おお」だの空返事を繰り返していた

「大護軍、奥方様のご様子は如何で
ございましょう」

「落ち着いておる、昨夜は話も
出来なんだが、チュンソク
どうだったのだ?」

「はっ、某の二親も大層喜んで
くれまして…早速屋敷を、都に探す
と息巻いておる次第です」

「そうか、ならば屋敷を探さねば
婚儀もあげれまい…」


「大護軍~」

ヨンとチュンソクが立ち話を交わして
いると、テマンが駆け寄る

「奥方様は、坤成殿に向かわれました」

「変わった様子はなかったか?」

「はい、今のところは特にありません」

「ならばよい、昼餉の折りに顔を出すと
伝えてくれ」

「はい」


まったく人使い荒いよな…
まあ、今に始まったことじゃないけど…
でも大護軍を、これだけ変わらせる
奥方様って、やっぱりすごいや!

テマンは、そう思いながら坤成殿へ向け
駆け出す



「義姉様…」

ウンスが、坤成殿へ赴くと
すぐに中へと通され、王妃様は涙をため
迎えていた

「義姉様もお座り下され…互いに
今が大事であろう…?」

「はい、では失礼致します」

「義姉様…誠にめでたい…
義姉妹が、共に子を宿すなど・・・
ほんに、妾は夢を見ておるようじゃ…」

「はい、ありがとうございます
私も驚いているんですよ、年明けには
赤子が生まれます…ふふふ」


ウンスは診脈を済ませ一息付くと
徐に王妃様が口を開く

「義姉様…妾の赤子は義姉様が
取り出してくれるのであろう?」

「はい、必ず無事に誕生させてみせます
安心してください」

「ほぅ…これで安堵いたした
義姉様以外、妾は考えられぬ…義姉様
よろしゅうお頼申します…
されど、義姉様の赤子は誰が
誕生させるのじゃ?よもや侍医では
あるまいのぉ…?」

「天界では、男の先生がいる産婦人科は
普通にありますが…えっと…お産婆さん
のことですが…」

「なんと、男とな?」

「はい、叔母様…普通にありますよ
でも、私もちょっと恥ずかしいし
出来れば避けたいので…叔母様
心辺りありませんか?」

叔母は驚き口を挟んだが…
すぐに気を取り直し言葉を繋ぐ

「あやつがいくら侍医とて許す筈が
なかろう?違うか…」

「・・・そうですよね、あの人は…
絶対無理です」


この時叔母は、王妃様の御前で
ウンスに、あることを頼んだが

王妃様もウンスも驚き、言葉を出す
事が出来なかったのであった


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