木春菊  [偕老同穴] 証 11 | シンイ二次小説でんべのブログ

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間近で見ただ…天女様を…
おきれいだべ…母ちゃん・・おらも
あんな別嬪になりて~、精一杯
支えたら、神様はこんな別嬪に
してくれるべか・・・

「サンミちゃん、どうしたの?」

「・・・あ、いえあまりきれいなもんで
見惚れていただ…です」

「ふふふ、ありがとう
でも緊張し過ぎよ、もっと楽にして
ちょうだいね…それに無理に
方言を直す必要もないわ」

サンミは緊張のあまり
身体が強張って固まっている

「イルムちゃんも緊張しないで
これから同じ屋敷で暮らすんだから
二人が緊張し過ぎると、私まで
緊張しちゃうから…お願いね」

「あ、あの…天女様・・・
本当に、おらたち方言直さなくても
いいんだべか?」

イルムもほっぺを真っ赤に染め
重い口を開く

「ええ…無理しないで
私もたまに訳の分からない言葉が
出ちゃうから…お互い様よ」

イルムとサンミは、里が同じであったが
家が貧しく、まだ幼い娘を奉公に
出していたがある意味口減らしである

あからさまに胸を撫で下ろす
イルムとサンミ、互いの顔を見ながら
突っつきあっている


「あら、二人とも仲が良いのね」

「おらたち里が同じだべ…ちっちぇ頃
から、ずっと遊んでいただ…です」

「ふふふ…また言ってる
遠慮しないで、何でも言ってね」

「はい!」

「で、マンボ姐さん
いつから来れるのかしら」

「今日からでもお願いしたいんだよ
私らの隠れ家で、暮らしているから
いつ何時危険な目に合うか
いつもはらはらしているんだよ」

「ん?」と言う顔でウンスは
ヨンの様子を伺う

「よかろう、だが屋敷内で見たこと
耳にした事一切他言無用故、必ず
守ると約束出来るならば
本日より勤めて貰う、俺も奥も王宮にて
お役目がある故、昼の屋敷内の事は
既に住まう、エギョンとチョンスの言う
事に従うように、よいな」

「はい、旦那様…おらたち口は固てえだ
必ず守るだ!大護軍様が…
こたら(こんな)に
男っぷりがええとは
思ってもいなかったべ、勿論天女様も
おきれいだべ、こっちの兄様は
おらたちと同じ匂いがするだ…」

「これ、お前達口が過ぎるぞ」

マンボに嗜められ肩を竦める二人

供をしていたテマンが
クッパを吹き出したのは言う間でもない

マンボ姐さんに土産を渡し
帰りは、ヨンとウンスを先頭に
五人で帰路に着く

「ただいま」

屋敷の門でウンスが声を掛けると
チョンスが飛んで来る
辺りが暗闇に包まれても
庭の手入れを怠らないチョンスの
人となりが垣間見える

チョンスにすれば、当主が留守の間
門扉を閉じ、閂を掛けるまで
警戒を怠らないでいるだけだが

チョンスの後を追いエギョンが出迎える

「お帰りなさいませ」


「エギョン、この子達なの
宜しくお願いするわね」

「はい、まだお若いんですね」

「ええ、二人とも十代半ばのようよ
里が同じみたいだから、同じで部屋で
お願い、一人より二人の方が
心強いと思うから…」

「畏まりました、奥方様、先ずは中へ」


居間に脚を踏み入れると
廊下で、立ち竦むサンミとイルム

「どうしたの?お入りなさい」

「・・・」

「どうしたのだ…入るがよい」

イルムとサンミは顔を見合せ
恐る恐る居間へ脚を踏み入れる

これっと言って高価な品で飾って
いる訳ではないが、里から出て
来たばかりの二人には、目を見張る
物が並ぶ

品のよい大きな長卓に椅子
二人には意味の分からぬ書籍が並ぶ
大きな本棚、見るのも全てが
異世界に居るような面持ちだった

「・・・おらたち一生懸命働くだ
姉さん、兄さん、厳しく躾てくれねが」

イルムがそう呟くと
二人はチョンスとエギョンに
向かい、ちょこんと頭を下げる

「格式高いチェ家の使用人として
恥じないように、育て上げますよ
弱音吐かずしっかりついてくるのよ」

「はい!」

「エギョン、もう休ませてあげて
疲れて居るだろうから、イルムも
サンミも、このお姉さんの言う事
ちゃんと聞いて、早く慣れて頂戴」

「はい、お、奥方様」

二人は頭を下げ、エギョンに連れられ
使用人部屋へと下がって行った


「ふふふ、若いって良いわね
きっと一年もすれば、一人前になって
くれるわ、先が楽しみね」

「ああ、そうだな、ウンス
俺らも休まぬか?」

「そうね…テマン君も休みましょう
チョンス、火の始末頼むわ」

「はい、奥方様任せて下さい」

二人は手を絡め閨へ向かう


「ここが、貴女方二人が今日から
寝泊まりする部屋だよ、一部屋でいいん
だね」

「はい」

「じゃゆっくりお休み、明日は
旦那様も奥方様も、暇を賜っているから
閨へは決して近づかない事、私らは
早く起き、朝餉の支度をしなきゃ
ならないよ、分かったかい?」

「はい!」

「おいおい教えていくよ、お休み」

エギョンは目元を緩め優しい笑みを
浮かべ、語り掛けていた


「サンミ?えがった(良かった)な」

「んだ(そうだ)…大護軍様も天女様も
あんちゃん、ねえちゃんらもみ~んな
優しかったべ…おらたちも頑張るべ」

「んだな…おらたち
ちっちぇ頃からやればでぎでだべ?
だがらでぎる、そう思うべ」

「んだんだ!ねるべイルム…」


サンミちゃんイルムちゃん
怒っちゃいやよ~~~アセアセ

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