木春菊  [偕老同穴] 110 | シンイ二次小説でんべのブログ

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お役目を終え、ヨンは殿居の迂達赤に
後を託し、ウンスを迎えるべく私室を
飛び出す

外は既に暗闇に包まれていた


「ウンス…遅くなった」

ヨンはウンスの私室に音もなく
現れると、開口一番こう呟くと
蝋燭がゆらゆら揺れる窓際で
ウンスは、零れ落ちそうな笑顔で
ヨンを出迎える

「大丈夫よ、テマン君が知らせて
くれたからもう帰れるの?」

「ああ、チュンソクに暇を与えた故
ちとお役目が増え遅くなったのだ」

「お茶を淹れる?王妃様から梨茶を
頂いたの、ちょっと待ってて
すぐ淹れるわ、寒かったでしょう
少しは暖まって帰りましょう」

ウンスは、そう言うと私室の奥にある
専用の厨房へと、バタバタと足音を
響かせ消えて行った

「ねぇっヨン?・・チュンソクさん
何かストレス・・ごめん…えっと
悩みごととかあるのかな…」

厨房からウンスは、火鉢でお湯を
沸かしながら、ちらっとヨンを振り返り
尋ねる

「・・・ あやつ典医寺に来たであろ
う、胃の府がきりきりと痛む故と
言っておったが、あやつ俺に隠し事が
あるやも知れぬな…」

ヨンは、つかつかとウンスの元へ
歩み寄るとその細い腰に、背後から
腕を回し己の身体をピタッと張り付ける

「梨茶は女人が好む甘さ…俺はウンスの
甘い香りの唇を食したい…」

「ヨン…今は駄目よ・・屋敷に帰るまで
我慢して・・・ん?」

「待ちきれぬ」

ヨンはポツリと呟くと、ウンスの身体を
くるっと回し啄み始める

「ヨン…駄目だってば・・うっ…」

有無を言わさず夢中になるヨン
角度を変え何度も・・・

ウンスの顔が朱色に染まり
ヨンの胸をポンポンと叩くとやっと
その唇を離してくれた…

「はあ…息が出来ないじゃない・・」

「すまぬ、ウンスの唇が上手そうに
見えた故・・・」

「もぅ~私は食べ物違うから…」

「ん?仕方がなかろう…五日程
お預けを食らっておる!」

「だって…それはその・・月の物
なんだから・・」

ウンスは恥ずかしそうに俯き
頬を染める

「分かっておる、もうよいのであろう」

「え!何で分かるの?」

「ウンスから香るかおりが
いつものような香りに戻っておる」

「ほんと…知らなかった・・・」

「今宵はここに泊まらぬか?
屋敷まで待てぬ」

ウンスが驚き見つめたヨンの瞳は
深い熱をおび揺れている

「だ、駄目よここは仕事場だから」

「声を出さねばよい・・・」

「無理よ…そんな器用じゃないから」

「ならば、俺が塞ぐ故…案ずるな
テマンおるな?屋敷には戻らぬ故
お前は戻れ…」

テマンの気配がすっと消える

「お、お茶を淹れるから…ね?」

「もういらぬ…テマンの気配もない故
二人きり・・・」

ヨンは悪戯な笑みを浮かべ
火鉢の後始末をて手際良く済ませると
さっとウンスを横抱きに抱え寝台へと
向かう


「もぅ~子供なんだから・・・」

「ああ、俺は幼子より質が悪いやも
知れぬ」

ヨンはそう呟くとウンスを組み敷いた



熱い夜が明け、辺りに朝の風が
吹き始める頃、テマンの気配を感じ
ヨンは瞳を開ける

「着替えと 朝餉を・・」

それだけを独り言のように呟くと
テマンの気配が消えた

隣に瞳を移すとまだ深い寝息をたて
ウンスは眠っていた・・
起こさぬ様に腕を引き扉を開けると
握り飯と着替えが置いてある


「ウンス・・・起きぬか…」

短い!すみませんm(_ _)m
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