木春菊  [偕老同穴] 82 | シンイ二次小説でんべのブログ

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ウンスは気だるく重い身体を
寝台の上を起こした

「ん?・・ウンス目が覚めたのか」

「随分熟睡してたわね」

「ああ、ウンスと一つとなりぐっすり
眠ることができたようだ」

「もう日は真上まで登っている見たいよ
すっかり寝坊してしまったわね」

「そのようだな、腹は空かぬか?
握り飯でも運ばせるか」

「恥ずかしいな・・こんなに寝坊の
主が二人、致しましたって言ってる
みたいじゃあない」

「我が屋敷の二人は心得えておる故
気にせずともよい」

「きゃ~・・・もう無理よ!」

知らぬ間に寝衣を着ていたウンス
漸く身体を起こしたが、再びヨンに
組み敷かれる

がしかし熱い眼差しのヨンに抗う
事が出来る訳もなく再び熱い一時(ひと
とき)を過ごす・・・



「旦那様も奥方様も随分寝坊して
いらっしゃる・・奥方様はお腹を空かし
てはいないかね心配だよ」

「握り飯と汁物を作り
閨の前にそっと置けば良いだろう
気配で旦那様は、すぐにお分かりになる
邪魔はするなよ、チェ家の繁栄が
旦那様に掛かっているからな」

「あんた!まだ日があるうちから
馬鹿を言ってるんじゃないよ、聞いてる
こっちが恥ずかしいじゃないか!」

厨房でエギョンとチョンスが
こんな会話集をしているのを主二人は
知らない・・・



「もぅ~ヨンの馬鹿・・・」

ウンスは頬を染めヨンを見つめる

「仕方がなかろう?ウンスが煽る故」

「煽ってなんかない!!」

ウンスはぶつぶつとヨンを見上げ
小言を言う

「ふっ・・エギョンが飯を運んで
くれたようだ、食うか?」

「食べる!食べる、お腹ぺこぺこよ」

「待っておれ」

ヨンは衣をさっと羽織り
閨の扉を開け、握り飯と汁を運んできた

「でもいつの間に運んでくれたのかしら
全然気が付かなかったわ」

「四半刻ほど前に気配がしたが」

「あ、そう・・・え?え----
ちょっと待ってよ!ならそ、その・・
営みの最中に来たのよね、聞いてしまっ
たの?聞かれてしまった・・っことよぬ
?いやだ、顔合わせられないじゃない」

ウンスは握り飯を両手に持ち固まる

「気にせずともよいと申しておるでは
ないか」

「でも・・・恥ずかしい・・・
なれてないもの」

「この地では新房覗きと言う風習があ
る、俺はそんなものさせるつもりは
ないがウンスは如何する?」

「いやよ、そんな趣味なんかないわ
だって・・初めて結ばれる二人の場合
じゃないの?」

「決まりはないと思うが、俺には無縁
と思っておった故詳しくは知らぬ」

「ヨンは覗かれても良いの?私を
・・・?」

「ならぬ、俺のウンスを覗こうなど
不埒な考えを持つ輩は、例え迂達赤でも
許すつもりなどない!斬り捨てはせぬが
それ相応の罰を与える」

「ふふふ・・ありがとう
さあ、食べましょう」


一方キム母子は・・・

「母上、私達はどうなるのです?
奴碑とは使用人の事なのでしょう
屋敷も手離し、今からどこへ向かうので
す」

「王様がお決めになった事、旦那様が
流刑になったのです、仕方がない・・」

キム家は屋敷を手離し、身なりも
粗末な衣に着替え、二人はチェ家の
屋敷の前に佇んでいた

「母上、私はただただ大護軍様に
嫁ぎたかっただけです・・・
なのに、父上がこのお屋敷であのような
事をなさるから・・・」

「これ、テン父上を恨むことは
この母が許しません、親とは子の幸せが
一番なのですよ、私は恨んでなど
おりません」


ぼっと屋敷を眺めながら二人は
途方にくれながら行く当てもなく
市井に向かうのである





すみません、短めですm(_ _)m

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