木春菊  [偕老同穴] 69 | シンイ二次小説でんべのブログ

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大きな荷をテマンが抱え翌朝
共に出仕する二人・・・

「今日より叔母上の所か?」

「そうねぇ・・典医寺が暇なら
イム侍医に、頼んで行くつもりでいるわ
叔母様、容赦なしかな?
バシバシと、鬼教官になったりして」

ウンスの悪戯な瞳がヨンを見上げる
ヨンもまたその瞳を見つめ呟く

「それはウンス次第ではないか
だが、無理はするでない、ありのままの
ウンスでよいぞ」

雪道を相乗りしてはチュホンが
可哀想と、少し早めに徒歩で出仕
ウンスが雪道で、脚を取られそうに
なると、ヨンが尽かさず絡めた腕に力
を込める

「まったく・・雪道は踏みしめて
歩かねば滑ると、何度言うておろう
で、ウンス、テマンの荷は
何が入っておるのだ?」

「まだ秘密よ、ヨンには特別な物が
有るから楽しみに待って居てね・・・
ふふふ」

「特別な物?ならば心待ちにしておる」

特別と言われヨンの片頬が上がる

だが、ばれんたいんでぃーの仕組みを
理解が出来るか、ヨン自身も不安が
あった為、ウンスが説明していたのを
鵜呑みしてしまった事をヨンは後程
後悔する日が来る!



典医寺でヨンと別れ、ウンスは私室へ
テマンに荷を運んで貰う

「テマン君ありがとう、重かったでしょ
う、ごめんなさいね・・」

「いえ、医仙様、菓子ですから
重くなどありません、俺警護に付きます
用があるときは、呼んで下さい」

テマンはそう言うと 典医寺の中庭に
ある大きな木の上へと、ひょいひょいと
いとも簡単に登り始めた

「ほんと猿みたいよ・・・テマンの
前世って、猿だったのかしら・・」

そんな光景を眺めながらウンスは
ポツリと独り言を呟いていた

白い医官服を纏い、ウンスはきりりと
前を向く

「イム侍医、おはようございます
ん?何をしているんでしょう」

侍医は、ウンスの医術の道具を
手に取り、瞳を瞑り手を動かしている

「はい、医仙殿の手捌きを思い出して
おりました、難しく俺に出来るか
不安ですが・・・」

「簡単な手術の時には、やって
貰おうかしら、もちろん、私が付くから
心配しないで・・」

「真に!!」

「ええ、本当よ、侍医にも早く覚えて
貰いたいわ・・ふふふ
あ、ホン医員の事・・」

「いえ、医仙殿が気に病む事では・・
私の目が行き届かず、ご迷惑をお掛けし
誠にすみませぬ」

ウンスの言葉を遮り、侍医は深々と
頭を垂れていた

「イム侍医、頭を上げて下さい
侍医の補佐は、自分だと言ってたの
私が現れて、私に対する妬みだったと
思うわ」

「妬みでしたか・・だが、ホン医員は
もうおりませぬ!冥福は祈りつつ
忘れなければ、前には進めませぬ
医仙殿もよろしいですね」

「そうね、そうするわ・・坤成殿に
行って来ます、暫く戻れないと
思うから、何かあれば、呼びに来て
貰えるとありがたいんだけど・・
お、いえチェ尚宮さんに、因習を
教わろうと思うの・・あの人は
忙しいから無理だから・・
これから・・チェ家の嫁として
嫁いでも、あの人に恥はかかせられない
し、この地は一夫多妻を許されて
いるじゃない・・・あの人の事は信じ
ているわ、負けたくないの
この人が正妻なら仕方がないと
思わせたいの・・・」

ウンスはしっかりと前を見つめ
自身を振るい立たせる為に
敢えて口に出した

「医仙殿?俺でも役に立つことが
あるやも知れませぬ、いつでも
お声を掛けて下され」

「はい、ありがとう、その時は頼みます
ね、じゃあ行って来ます」



坤成殿で王妃様の 診脈を終え
許しを得、叔母様の私室に向かう

「何もないが、入られよ」

通された叔母様の私室は
質素な物だった
だが、整理整頓はしっかりされていて
チリ一つ落ちてはいない
寝台があり卓が置かれている
目に飛び込む荷らしき物はそれだけだ

「そう驚かずともよい、寝に戻る
だけだ、何もいらぬ」

「あ、はいでも・・・」

「さあ、始めるぞ!」

ウンスが私室を見回していると
叔母は紙と筆と硯を用意していた

「先ずは漢字からじゃ、あやつの名は
漢字で書けねばな」

叔母はそう言うと ゛崔瑩゛と達筆な
筆さばきを見せ
紙に描き見本を示してくれた

漢字は苦手とは言えずため息しか
出ないウンス・・・

「はい、書いて見ます」

「違う!ヨンは火が二つじゃ何ゆえ
火が三つになる!良く見るのじゃ
姿勢も悪い!背筋を伸ばせ
まったく・・・」

筆を持つ手も墨だらけ、頬に墨を
付け、苦戦しているが叔母の小言は
止まるどころか、益々激しくなる
ばかりである


「ウンスは、苦戦しておるであろうな」

ヨンは覗きに行こうとするが
王様にお呼びがかかり、 宣仁殿へと
向かう


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