木春菊  [里程] 6 | シンイ二次小説でんべのブログ

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「勝手にお邪魔しても良いのかな
何だか、じめっとして空気がわるいわ」

ウンスは瞳を不安げに
きょろきょろと左右に動かしながら
ヨンの衣の端をぎゅっと握り
後を付いて行く

「留守をしているせいであろう」

「風を通してみます」

そう言うとチュンソクは閉じられた
扉をすべて開けて回った
風が瞬時に通り抜け空気が変わった

「ましになったわ、チュンソクさん
ありがとう」

と、ウンスは両手を広げ深呼吸をする

「あら、コスモス が咲いているわ」

ウンスは裏庭に出ようと
引き込まれるように歩き出す

「ん?いやな気配がある、イムジャ
行ってはならぬ!」

そう叫ぶとすぐにウンスの腕を取り
自身の背中に隠す

「ん?、どうしたのヨン」

「出て来ぬのか
然らばこちらから参るぞ」

ヨンは裏庭の納屋に向かい
声を張り上げた
ヨンの叫び声に迂達赤が
一斉に剣を抜き構える

「チュンソク!トクマン!
納屋を蹴破れ!」

はっ!と返事を返すと
チュンソクとトクマンは
納屋を蹴破り中に潜んでいた
四人を引きずり出した

「止めてくれ、乱暴しないでくれ」

と、叫びながら抵抗しているが様子だが
難なくチュンソクとトクマンが
ヨンの元に引き連れて膝まつかせる

「何奴?納屋で何をしていた」

ヨンは穏やかに尋ねるが眼光は鋭く
近寄り難い気を醸し出している

「私めは領主のキム・ヨンジュン
と申す者、決して怪しいものでは
ありませぬ」

「ん?領主が何故隠れておるのだ
聞けば、戦の折りよりまだ戻らぬと
言っておったようだが」

「いえ、すぐ戻って参りました」

「大護軍、戦のさなか若い女人ばかり
拐われる出来事があったそうです」

迂達赤の一人が報告する

「なんだと、戦で亡くなった訳では
ないのだな」

「夜半までは皆と共にいて、日の出には
姿がなかったそうです」

「もう、六名にのぼるそうです」

「大護軍、どう言う事でしょうか」

チュンソクはヨンに近寄り眉を潜める

「弁明してもらおう」

ヨンは領主に近寄り詰問する

「何故納屋に潜んでおった?」

「な、何を言いがかりでございます
民を見張っておりました」

「何故見張る必要があるのだ
納屋に潜んで見張れる訳がなかろう」


領主はヨンの詰問に手が震えだし
顔もひきつっていた




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