指先がふれあう寸前に

はぜる、

(つめたいおとたちが)




ずっとずっと遠いところ

なみだは届かない、

痛みすら、




おとがなる。おとがなる。

そのなかで、

こうべをたれて、

わらう、

( )




すべてが、

ひかりが欲しいから

ひとすくいの星たちを

じめんにうめて

「メメント、モリ」

きこえるはずのない

いたましいうたを

わすれないままで




魔女がはらんだ記憶が

のぼってゆく

うた、

「うたえないうたえない」

ちいさな瞳孔が

歴史をきざむ

はなれない




にんぎょうが、きこえない

りゅーとが、みえない

ぶたいじょゆうが、うたえない

しゃべれない、あいせない、

てを、むすべない?




(喉はすでに焼かれていて、喋れそうにない。きっと、そう、あなたと語らうことはもう、ない。目はどちらかが欠けていて、どちらかが泣いている。こころだけ、そこだけが一秒と一秒を繋ぐために、今を刻んでいる。愛や夢を説くことはもうできないから、ぼくは、ぼくは、ぼくは、)

メモ

重力(落ちそう、負けそう)/蝶々/神様/子供/自称ノアの子孫(壊)/死にたがり/痛覚/二人か四人/ひたすら変/乗り物(船?車?)/未来(海?大陸?)
「あんたとかけて」
「……かけて?」
「バットととく」
「その心は?」
「フられるのが常です」
「うっせ」