※ヒロト夢
※高校二年設定
※夢主モテモテ
※夢主:石動 美久
(イスルギ ミク)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
春。新しい何かが始まる季節。そして、恋の季節。
 
 
 友人(春奈)曰く、私は人気者らしい。まあ…二週間に一回は告白されているかもしれない。
今だってほら、目の前に居る。
 
「付き合ってくれないかな?」
『ごめんなさい。興味がありませんので』
「そんなこと言わずに、ね?」
『嫌だと言っているんです』
 
髪を金に染めて、いかにも軽そうな男だ。
私は再度嫌だと告げ、その場を早足で立ち去った。
 
 
 
 
私は生まれてこの方恋なんてしたことがない。逆に何故恋をしなければならないのか、疑問に思う程だ。
 
「美久さんって、本当に興味ないですよね」
『まあね…。そう言う春奈も恋はしてないんでしょ?』
「私は応援する側ですので!」
 
後輩の春奈は可愛らしい笑顔を浮かべる。私より春奈の方が人気有るんだろうな…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
『…あれ、春奈?どうしたの?』
 
昼を一緒に食べようと一年の教室に来たが、春奈がすれ違いざまに走って来たから呼び止めた。
 
「あ、美久さん。ちょっと校舎裏に呼び出されちゃって…」
 
春奈は手に持っていた手紙を苦笑い気味にひらひらさせた。ラブレターとはな…。相手は…………佐藤…寛騎…?
…あれ、どっかで聞いたことあるような…。
 
「じゃあ、私はこれで!」
『え、あ、うん。』
 
佐藤、寛騎。
…………っ!しまった、佐藤ってあの…!
私は噂を思い出し、全力疾走で春奈を追いかけた。
 
 
──佐藤寛騎ってさ、女癖が悪くてすぐ襲っちまうらしいぜ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
「ですから!お断りします!」
「良いだろ?春奈ちゃん」
「嫌ですってば!」
「…チッ、良いから付き合えってんだ!」
「キャ…!」
『待ちなさい!』
「あ…美久さん!」
 
間に合った。服は破けているものの、春奈が無事で一先ず安堵する。
…だけど、
 
「あの石動美久まで一緒とは、好都合だな」
『黙りなさい。』
「おー怖い怖い」
『春奈には、手を出さないで』
 
苛々する。私には正直関係無い。…とはいえ、唯一の親友が危機に逢っているのだ。しかも相手は大勢。黙ってられる訳がない。
私はギッ、と睨み付ける。すると佐藤はニヤリと笑みながら手を伸ばしてきた。
助けようと堂々割って入ったはいいものの、やっぱり私にも恐怖心というものは有るわけで。
 
『…嫌…っ』
 
思わず声が零れてしまい、私はグッと目を瞑った。
…あれ…、何も、して来ない…?
 
「女の子二人に男数人なんて随分だね?」
 
目の前に朱い髪の誰かが立って、佐藤の腕を掴んでいた。
 
「お前、基山ヒロトか…!」
「名前知ってるんだ?」
「サッカー上手くて勉強も出来て容姿もバッチリのモテ男君だろ?」
「だね。」
「其処ら中の女子がキャーキャー騒いでるからな」
「他の噂は知らないんだ?」
「は?」
 
ドサッ
 
…目の前で起こった事なのに、何が起きたか見えなかった。
気付けば佐藤は地面に倒れていた。
 
「…巷で噂の“朱い殺し屋”って、俺のことなんだよね」
「何…っ…!?」
 
それからは、瞬殺、と言っても過言ではない程の早さで薙ぎ倒していった彼は、私達に手を差し出してきた。
 
「大丈夫?」
『はい。ありがとう、ございました。…なんで此処が分かったんですか?』
「あ、えっと…偶然、かな」
『…そう、ですか』
 
偶然にしては少し可笑しいような気が…。だって此処は校舎裏。偶然通りかかるなんて、よっぽどのことがないと…。
 
「基山先輩、美久さんを追いかけて来たんじゃないですか?」
「っ!お、音無さん!」
『…え?』
 
慌てる彼は顔を真っ赤にして口を開け閉めさせていた。其れが茹で蛸のようで金魚のようで、思わずクスリと笑ってしまった。
すると彼は、じゃあ!と言って去ってしまった。
 
『基山ヒロト君、か…』
 
「…美久さんもしかして、
 
 
 
──基山先輩のこと、好きになっちゃいました?
 
 
 
 
『………え?』
 
 
 
 
朱い君に
(恋をした)
 
(春の季節は恋の季節)
(私も貴方に恋をしました)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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朱い殺し屋→レッドキラー
と読んで下さい。
 
何かもう展開早すぎた
 
 
続いてもいいですか。