サザエさん―シルバ(2)
シルバのみなさん、元気に走りましょう。せめて、元気に歩きましょう!
朝日文庫版12巻〔18頁〕・昭和28年
『白壁の塀に囲まれた家の白壁の直ぐ傍に柿の木がありました。その家の前の道を、浴衣を着たノリスケさんが、銭湯に行った帰り道、石鹸箱とタオルを持って、良い気分になって、通りかかりました。白壁から柿の木の枝が出ているところに来たノリスケさんは、木の枝の下の道に1個のカキが落ちているのに気付きました。ノリスケさんは、その柿を拾おうと前屈みになり手を出したその時、突然、木戸が開き、長いアゴヒゲのお爺さんが現れ、何かを叫んでいます』
『柿を拾って、手に持っていたノリスケさん、怒られていると思い、懸命に逃げ出しました。すると、お爺さんは、大声で何かを叫びながら、追いかけてきました。捕まったら大変の思ったノリスケさんは、タオルをなびかせて一生懸命に走っています。お年寄りのお爺さんの早いこと、早いこと』
『ノリスケさんは、追いついてきた、お爺さんに浴衣の襟口を掴まれてしまいました。汗をふきださせているお爺さんは、ノリスケさんの浴衣の襟口を掴んで、息を切らしながら。「それはしぶ柿ですのじゃ」と叫んでいます。お爺さんは、ノリスケさんが拾った柿が、渋柿だと教えたくて追ってきたのです』
『お爺さんは、口をこぶしで抑え、「ぜいぜいぜい」と息咳切っています。ノリスケさんは、オジサンの背中を両手で、さすってあげながら、「ごしんせつにありがとうございます」とお礼を言っています』
ノリスケさんは、道に落ちていた柿を拾っただけなのに、突然現れたお爺さんの何が怖くなって逃げ出したのでしょうか? 恐らく、他所の家で、枝にぶら下がっていた柿の実をもぎ取ったことがあるのでしょう。しかし、ここの家の柿の実は取っていません。ここの家のカキは、渋柿だと判っているはずですから、道に落ちていても拾わないでしょう。
それより、このお爺さん、ツルツルのはげ頭で、アゴヒゲだけは立派な、ふさふさとした、「長いあごひげ」です。かなりの歳に見えます。そのお爺さんが、まだ若いノリスケさんを追っかけ、ついには、追いつき、襟口を掴んで捕えています。
シルバになると、足の筋力は、衰え、速く走ることはできなくなります。早くなくてもいい、走りたい、しかし、シルバになると、走ることもできなくなります。このお爺さん、立派なものです。
このおじいさんに負けないよう、歩きまわり、脚の筋力を鍛えましょう。
先日、立派なシルバが紹介されていましたね。
「最近は、八代のボルトこと、
と言うことそうです。
シルバのみなさん、元気に走りましょう。せめて、元気に歩きましょう。