サザエさんの素直な落ち(37)

 

先の読める支配人の憂鬱

 

朝日文庫版38巻〔125頁〕・昭和44年

『【こどもドリームランド】という遊園地です、その入場門には、超満員の客であふれています』

『その遊園地の支配人室のドアーを勢い良く開いて、従業員が入ってきました。部屋の奥には大きい机で仕事をしていた支配人がいます。従業員は、支配人に向かって、「しはいにんマンインの入りです」と息せき切って報告しています。それを聞いた支配人は、騒ぐこともなく、冷静に、渋い顔をして「てばなしでよろこべるか」と言い放ちました』

『支配人は、机をドンと叩くと、「十数年後、核家族は3.5人にへるんだゾ」と怒鳴っています。従業員は、ビックリして茫然と立っています』

『突然、支配人は、頭を抱えて机に伏せると、体を震わせて「そのときケイエイはどうなる」と泣き言を言いました。従業員も、そんな支配人を目の前にして悲しそうな顔をしています』

 

描かれている【こどもドリームランド】の入場門付近の混雑は、まるで、東京ディズニーランドのようです。

確かに繁盛しています。

従業員は、喜んでいますが、支配人は、悲しそうです。

支配人は、十数年後核家族の数は、3.5人に減ってしまうと予測したのです。

その時、そうなると、この【こどもドリームランド】のケイエイは、行き詰ると予測したのでしょう。

 

今、核家族の数は、この支配人の予測通りに、3.5人くらいになっているのではないでしょうか?

3.5人位の核家族の数となっても、東京ディズニーランドは、ますます、繁盛しているようですね!

しかし、支配人の心配通りになったと思わせるような遊園地がありました。

 

このこどもドリームランドの支配人の憂鬱を見て、横浜市の戸塚区に【横浜ドリームランド】が在ったことを思い出しました。

ここには、家族・親戚連で3~4回は遊びに行きました。

ドリームランドと言うものの小規模の遊園地で、開園当初は繁盛したかもしれませんが、今は、閉鎖されてしまいました、ありません。

 

閉鎖の理由は。核家族の数が減って行ったこととは関係ないでしょうが、サザエさんのこどもドリームランドの支配人が予測したようなことが起こる可能性があったかも知れません。

 

支配人の心配はさておき、核家族の数の減少は、人口減の深刻な社会問題でしょう。