サザエさん―意外な落ち(3)

 

誇大広告には、騙されません。

 

朝日文庫版30巻〔26頁〕・昭和40年

『横縞の紅白の垂れ幕が掛けてあり、その横に「○○高校卒業式」と大きく書いた立て看板が出ています。その前に学生服を着た大きい生徒が怖い顔をして、腕組みをし、体に比べ短い足を踏ん張って立ちはだかっています。そこへ、小さな痩せ細った、頭に髪の毛もなくなったのに、鼻髭だけを長く伸ばした、モーニングを着た老人が、腰の後ろで両手を組みトボトボとヨレヨレの姿でやってきました』

『大きい生徒は、眼の前に来た老人の襟口をヒョイと掴むと、スーッと持ち上げ、「ヤイヤイじじい!!よくもわるい点ばかり付けやがったな」と文句を言っています。持ち上げられて小さくなった老人は、震えています』

『しかし、手を離された老人は、急に強い老人に変身し、大きい生徒を右手こぶし一つで、「なまぬかすな」と怒鳴りながら「ボイーン」と殴り飛ばしました。殴られた大きい生徒は、飛んで行きました』

 

あれれ!!どうしたのでしょう。

あんなよれよれの老人が、でかい体の生徒を殴りとばしています。

この老人は、何ものでしょう?

見掛けによらずスパーパワーのオイボレなのでしょうか?

4倍も体重が有ろうかと思われる生徒を、細くなった腕一本で投げ飛ばすことは出来ない筈です。

 

『実は、コマーシャルの撮影でした。大きなスタジオカメラの前で、細い老人が瓶を左手に持ち、横たわっている、学生服を着た大きな男を踏みつけ、「ウムこの栄養剤はようきくわい」とカラカラと大笑いをして見栄を切っています。スタジオ見学に来ていた沢山の人達がいました。好奇心の強いサザエさんも見ていましたが、「コマーシャルのさつえいか?」と言いながら呆れて引き返しました』

 

そういうことだったのですか!

いくらなんでもよれよれの老人が、あんな大きい生徒を殴り飛ばす筈はないと思っていました。

 

テレビのコマーシャルは、凄いですね!誇大広告と言うのでしょうか、効果の疑わしいものでも、「さも本当ですよ!」と言わんばかりのコマーシャルを、作りテレビで流しています。

この嘘っぽい宣伝を、懸命に演じるタレントさんがコマーシャルタレントとして重宝されるのでしょうか?

元テニスをやっていた○○さんは、特に、大げさで懸命に演じるのが、見ていて笑ってしまいます。多くの人も皆一緒に笑っているようですね。

 

ここでは、栄養剤のコマーシャルが出てきました。

この栄養剤は、凄いですね!

こんなにヨボヨボになっても、柔道でもやっていそうな大男を殴り飛ばせるのですから!

「この栄養剤!飲んでみようかな」

と、その気にされそうです。

 

しかし、元お相撲の舞乃海さんの、コマーシャクッテいる「コンドロイチン」&「グロンサン」などのサプリメントの効果も疑わしいものだそうです。

 

あるヨーロッパの学会で、「これらのサプリメントは効果がない」と発表されたそうです。

このような発表があったことは事実の様です。

 

いかし、このことを、老人が多数通院している病院の「掲示板」に掲示されていました。

こう言う掲示をしている病院が、何だか異常です。完全な営業妨害になりません?