サザエさんー判らない落ち(42)
このオジサンの商売は何でしょう?
朝日文庫版26巻〔66頁〕・昭和38年
『夜空の下に1軒の屋台がポッーンと出ています。電信柱には【夫人週間】とお書いた看板が立てかけれれています。屋台の暖簾の奥で、3人の人達が呑んでいます。1人が「ホー女性に対してなかなかしんらつだね」と尋ねると、他の一人が「しょうばいがらめがこえてんだ」と自慢そうに言っています』
『屋台の中の話をしている3人は、マスオさんとノリスケさんの二人と、鼻が大きく、その穴が真正面に開いた、チョビヒゲを生やした、ジャンバーを着た、太ったオジサンでした。このオジサンにノリスケさんが「さっするに きみけしょうひんやさん?」と尋ねると、オジサンは「ノー」とハッキリ答えました』
『続けて、ノリスケさんが「婦人クツやさん!」、マスオさんが「ごふく商」と聞くと、オジサンは、手を横に振って「ノーノー」と、酒を呑みながら嬉しそうに答えています』
『○○○○』
このオジサンの商売は何でしょう。
屋台で飲んでいる3人の会話を聞いても、このオジサンが何を商売にしているが判りません。
オジサンは、太っています。
度々、屋台にも来ているようです。
人並みの暮らしは出来ているようです。
顔を見みると、顔面は、フックラとし、食うものには不自由しているようではありません。、
鼻の穴が大きく開いているのも、空気の汚れも気にせず、気楽に呼吸し暮らしているのでしょう。
そんなオジサンの商売が、何かが、二人には判らないのです。
こんなオジサンが、呑みながら、どうも御婦人に関わることを喋っています。
それも細かいことまで言っている。
それも
「しょうばいがらめがこえてくんだ(目が肥えてるんだ)」、
と聞き捨てならぬことを言うものだから、二人は、ご婦人が関わる商売を並べたてましたが、オジサンは、全てノーノーの一点張りです。
さて、オジサンの商売は何でしょう。
オジサンは、『○○○○』で自分がやっていることは明かしました。
『オジサンは、トラックを運転しています、取り付けたスピーカから、何か音楽が流れています。するとあちこちの住宅のからバケツを持った、7名ものご婦人達が駆けつけました。バケツには、家庭ゴミが入っているようです。オジサンが運転しているトラックは、家庭ゴミ回収車でした、その回りにゴミを捨てに来るご婦人たちが沢山集まって来たのです』
以上から、判るようにオジサンの商売は、家庭ゴミ回収業でした。
多分、オジサンは、毎日、家庭ゴミをバケツに入れて、車の荷台に捨てに来る婦人達を観察して楽しんでいたんのでしょう。
確かに、集まってくるご婦人を毎日観察していると楽しいでしょうね。
例えば、「ア!あの人は、今日は、素っぴんだ。昨日、お化粧していた人と全く違う。」
「あれ!あの奥さん、慌てて飛び出してきたんだなー、年にあわない派手なパジャマを着てる。」
しかし、最近のゴミ捨ては。旦那さんの仕事になっているので、婦人週間に、俺は目が肥えているなぞと自慢はできませんよ。
そして、ゴミは、トラックの荷台には捨てません。
何処でも、専用のゴミ回収車が走り、ゴミを回収している筈です。
オジサンのように、楽しみはありません。目を肥やすことも出来ません。